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プロローグ
――月が出ていた。
空に揺蕩い輝く海月。
淡く透き通った仄白い月。
膝をつき、何を思うでもなくただその月をぼうっと眺めていた。
一陣の風が吹き、木々の枝葉が擦れさざめく。
いつのまにか森のなかの開けた場所にいることに気づく。
木々の隙間、その暗がりの向こうから祭囃子が聴こえてくる。
おもむろに立ち上がり、その音に吸い寄せられるようにふらふらと歩き始めた。
それが僕――藤村朔の、異世界を漂泊する旅路の始まりだった。
――月が出ていた。
空に揺蕩い輝く海月。
淡く透き通った仄白い月。
膝をつき、何を思うでもなくただその月をぼうっと眺めていた。
一陣の風が吹き、木々の枝葉が擦れさざめく。
いつのまにか森のなかの開けた場所にいることに気づく。
木々の隙間、その暗がりの向こうから祭囃子が聴こえてくる。
おもむろに立ち上がり、その音に吸い寄せられるようにふらふらと歩き始めた。
それが僕――藤村朔の、異世界を漂泊する旅路の始まりだった。
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