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レアかレアじゃないか、それが問題だ

漸くメインイベントだ。


これを終えないと、本当の探索者になれないからな!


さて、トイレ行っとこ。

コソッと貯まったGPでガチャもしておく。

レベルアップしたらGPが勿体無いからな。


皆がスッキリした所で、改めて注意事項を早良さんから説明された。


絶対に指示に従う事。

勝手に攻撃しない事。

音はなるべく立てない事。

ドロップは折半する事。

※ただし俺のスキルによるものは除く。

何かトラブルがあれば中止になる事。


まぁ普通の注意だけど、ドロップに関係する俺のスキルって何とか聞いて来るから、ホントに空気読まないよね。


早良さんのヒンヤリ笑顔で、トラブルで中止になりますよ?と言われて撃沈してたけどな!


安全地帯を出て、今度は早良さん、サブマス、俺、ノリノリ、父さん、爺ちゃんの順で進む。


「ワクワクするね?」


そんな笑顔で言われても、ダンジョンなんだから静かにしろよ。


「ヒノリ、黙って進もうね?」


ほら、パパ(変態)も言ってるよ。


早良さんが何か見つけたみたい。

手で合図をしてるよ。

座学で教えられた基本的なハンドサインだね。


独自のサインとかもあるから、これが絶対ではないけど、今回は座学で聞いたヤツを使う。


止まれでグーを上げる。

敵が1体で指1本を立てる。


つまり敵が1体その先にいるみたいだね。


手招きで呼ばれて2人で前に行く。

指を差した先をみるとスライムだ。


プニッとしたイメージ通りの青い塊だ。

頭は尖ってないから水饅頭みたい。


今までは、姿を見ることなく倒されてたから、何気にリアルでは初対面だな。


ノリノリに行けと指差しの指示が出た。

やたら嬉しそうに前に出たけど、大丈夫か?


見守っていると、スライムも近付くノリノリに気付いたようで、上下に揺れる威嚇行動をとっている。


「やあっ!」


メイスを力一杯振り下ろす。

バカだなアイツ。


ビシャアと広がるスライムの残骸。


「きゃあ」


太もも辺りまで、スライム液がかかったノリノリが叫ぶ。


「あのさ、アイツは座学を受けてないの?」


「いいえ?朱鷺君と同じ会場に居ましたよ?」


思わずサブマスを見ると、目をそらす。


「もう、最悪!せっかくの新しい装備が台無しだよ!」


黙っていられないのか?


「ヒノリさん、他のモンスターが寄ってくるので、静かにして下さい」


ヒッとか聞こえたけど、自業自得だよ。


「ヒノリ、講習で説明があったよね?スライムは動きも遅いし、攻撃範囲が狭いから、慌てず中心のコアをゆっくり潰せば良かったんだよ?」


漫画みたいに素早くコアを動かして避けるなんて、上位種のスライムだけだよ。


ランクEなら酸を吐き出すとかもしないし、せいぜい体当たりか、触手を30cmほど伸ばして足を攻撃するくらいだよ?


長靴なら汚れず踏み潰せるレベルだ。


モンスターは倒すとドロップを残して消えるけど、本体が消える前に出た体液とかは、すぐに消えないから気を付けなきゃ。


今回はドロップはなかった…と見せかけてDガチャチケット「E」が出たよ。


「それでは進みましょう」


また隊列を戻して進む。


「キキキ」


モンスターの声を合図に止まる。

ノリノリだけサブマスにぶつかりかけてる。


早良さんの合図に前に行くと、ビッグモールだな。


今度は俺に攻撃の指示だ。

もちろんYesだ。


木刀を抜いて、ゆっくり近付く。


気付かれない範囲のギリギリから、一気に距離を詰めて叩く。


地面まで叩かないように止めるのがコツだ。

地面の穴に引っ込む前に叩こうと、力一杯振り下ろすのはバカのする事だ。


「キギッ」


断末魔の悲鳴?を上げて消えるモグラ。

そして、モグラの穴も消える不思議。


残ったのはモグラの爪だった。

あ、レアドロップか…買取不可の不要品。

幸運よ、ここはレアじゃなかったよ。


『ビッグモールの爪は~錬金術スキルがあると合成とかが出来るよ~』


なんそれ?!


『おい、ガチャミはドロップの使い道も知ってるのか?』


『ううん~?知らないよ~?出た時に教えてくれたよ~』


誰が教えてくれたんだよ?

言えない~ってまたか!


「朱鷺君?どうかしましたか?」


これは教えていいのか、悩むな。


「いえ、レアドロップなのに売れないアイテムだったから、ガッカリしただけです」


「じゃあ私に頂戴よ!」


「いや、初討伐記念に貰っておくよ」


爪を拾い上げる。


お知らせ来ました。

初レアドロップでDガチャチケット[S]1枚だってさ。

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