H=HENTAIの頭文字
早良さんがノリノリに聞いた内容だが、俺に変身すると思って黒い靄に包まれたところまでは覚えているが、その後は何も覚えてないらしい。
ただ寝て起きたような感覚だったみたい。
つまり心まで変身しちゃうと、何も判らなくなると…
それから変身にはMPを6使うようだ。
あと1回しか試せないね。
「それでは、精神力がヒノリさんより下の生き物になって貰いたいのですが、何が良いでしょうね」
『おいガチャミ、精神力がノリノリより下で、ちゃんと意識を保てる生き物って何があるんだ?』
『ん~?ビッグモールとか~ビッグラットとか~?』
そのレベルなの?
ノリノリの精神力ェ…
まぁ、しょうがないので伝えてみた。
「嫌よ!ネズミやモグラになれって言うの?!」
まぁ予想通りの反応だな。
『女の子でも抵抗が少ない様な生き物はないのか?』
『う~ん?それじゃ~一角ウサギは~?』
ウサギか…あれ?何か思い出しかけたような?
う~ん、思い出せないからいいか…
「一角ウサギならどうだ?」
「ウサギなら良いよ!もう、そういうのを早く言ってよね!」
ハイハイ。
「では、一角ウサギでお願いします」
「よ~し!可愛いウサギになるよー」
がんばれー。
さっきと同じように黒い蓑虫になって、影が消えた後に一角ウサギが現れた。
勝負しますか?って倒しちゃダメだろ。
「キュキュ」
「一応、一角ウサギだね」
「そうですね。私にも一応そう見えます」
「ワシもだな」
「俺も一応、一角ウサギに見える」
「ヒノリ~可愛いよ!」
1人違う感想の人がいるけど…可愛いか?
いや、まぁ角のある目付きの悪いウサギなんだけどね?
大きさが、通常のサイズより倍くらいデカイんだよ。
これ1メートル近くあるよね?
おや?何かまた引っ掛かるものが…
え~ガチャミどういう事だってばよ?
『元の大きさの7割から1.5倍までしか変わらないよ~レベルが上がると~もっと変えられるよ~』
…はぁ…確認するのを忘れた俺が悪かったよ。
とりあえず説明する。
「キュキュッ!キュキュキュキュ!」
「なるほど。質量にも制限があるんですね」
「ヒノリ、撫でていい?」
1人変態がいるよ!
「キュー!キュキュキュキュ!」
言葉が解らんな。
だが、ものすごく嫌がってるのは判った。
「変身時間はどれくらいか判りますか?」
『ガチャミどうだ?』
『ん~?5分くらいかな~』
「なら、時間まで待ちましょう」
「キュキュ!キュキュ!」
「うんうん」
いやサブマス、言葉わかってないだろ?
『変身した生き物だと、言葉は伝わらないのか?』
『ん~?変身師で念話のスキルを使えば~?』
『なるほど。ガチャミと同じか…』
『ガチャミはモンスターじゃないよ~!』
ハイハイ妖精妖精。
『何か他に変身について言い忘れてないか?』
『う~ん?変身中に他の生き物に変身すると~1つ前に変身した生き物にしか戻れないよ~』
やっぱりあったよ。
「それは重要ですね。では他にも質問よろしいですか?」
変身は今は2回まで重ねて使える、レベルアップで増える。
重ねて使う場合はMPの消費は半分になる。
変身中に元の自分のスキルは、使える生き物と使えない生き物がいる。
変身中にスキル等によって意識を失うと、目が覚めても変身した生き物の意識になり、変身時間が終わると変身は解ける。
ここまで聞いた所で、変身時間が終わった。
「もう!パパったら勝手に撫でないで!変態!エッチ!」
おおぅ、どこを撫でたんだよ?




