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ヒロイン登場?

リビングらしいドアを開けてくれてるサブマスの後に続いて入ると、20畳くらいある広い部屋の右側にソファーセットがあり、左側がダイニングキッチンになっている。


カウンターバーもあるキッチンに、三十代後半くらいの女性がいて、料理を作っているようだ。


窓際のダイニングテーブルに、爺ちゃんと父さんと、俺と変わらないくらいの少女が座って歓談してる。


なんだか親しそうな雰囲気だから、爺ちゃん達は頻繁に交流してるのかもね。


「おお、朱鷺も来たか。突っ立ってないで、こっちに座れ」


爺ちゃんに呼ばれて近付くと、少女が楽しそうな表情で見てくる。


「初めまして、八女朱鷺です。よろしくお願いします」


とりあえず基本の挨拶をしておこう。


「え…あ、大牟田ひのりです。朱鷺君よろしくね。同じ歳だから、私の事もヒノリって呼んでね」


おおぅ、コミュ力お化けがいる。

いきなり下の名前で呼ぶとか、コミュ障の俺には無理だよ。


予感はしてたけど、サブマスの娘か…

信じられない。

この厳つい男から、こんな美少女が生まれるなんて!


ストレートの長い黒髪を右サイドだけ髪止めで纏めた、ザ・日本美人て感じの女の子だ。


黙っていると冷たそうな顔立ちなのだが、表情が豊かなため親しみやすそうな雰囲気だ。


胸は…まだ中学生だから伸び代に期待かな。


「これから一緒にパーティーを組むんだから、ヒノリちゃんと仲良くしろよ」


「え?」


父さんのセリフにビシッと固まる。

誰が、誰と、パーティーを、組む?


「話をする前に座って。ほら、私の妻の料理は絶品だよ?」


いつの間にかキッチンにいた女性が料理を運んで来て、サブマスが手伝っている。


「私も手伝うよ!」


少女も席を立って料理を運ぶのを横目に、俺は父さんの横に座る。


早良さんも気付いたら俺の横に座っている。


ボーッとしてる内にカトラリーも準備され、飲み物も用意されている。


「大牟田の妻の舞菜香(まなか)です。朱鷺君もいっぱい食べてね」


正面に座った大牟田家族を見て、我に返る。

娘さんは胸以外は奥さん似なんですね。

サブマスに似なくて良かったです。

こんな美人と結婚するなんて、やるなサブマス。

このオッパイ星人め。


母さんをホンワカ系美女とするなら、舞菜香さんはキリリ系美女かな。

キャリアウーマンのような雰囲気です。

あと個人的に、巫女服とか似合いそうだと思います。


「舞菜香は料理スキルがあるから、どれも凄く美味しいよ」


「まぁ、スキルが無ければ美味しくないの?」


「ち、違うよ!舞菜香はスキルが無かった時から、料理上手だったよ!」


ふふっと笑う奥さんの、尻に敷かれてるのが解ったよ。


「もう、パパ達も惚気てないで早く食べようよ!」


そうですね。

この厳つい男をパパって呼んでるんだ?


「うふふ。それじゃあ、どうぞ召し上がって」


いただきますがハモった。


カルパッチョやローストビーフに鮭のムニエルと、ブリ大根や照り焼きチキンに漬物と、焼売や酢豚に餡掛けカニ玉など、和洋中が揃った豪勢な昼食だ。


「好きな物を食べて下さいね」


食レポも出来ないくらい、無心で食べた。


決して話しかけられたくなくて、食べるのに専念した訳じゃないよ?

本当に美味しかったです。


これは母さんに匹敵するよ。

母さんも料理スキルは持ってるからね。


やはり料理スキルは凄いなぁ。

満足満足。


早良さんにダンジョンに行くから、食べ過ぎないように言われなかったら、動けないくらい詰め込んだかも。


残った料理を、お持ち帰りしたいくらいだよ。

皆も満足そうに、お茶を飲みながら寛いでいる。


「さてと皆さん落ち着いたところで、今日の本題に入ります。先ずは契約魔法をお願いしますね」


早良さんのセリフに場の空気が引き締まった。

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