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あれから30年ダンジョンが出来た世界をスキルで攻略 ~何でもガチャれるが全て運任せって事?!~  作者: 藍色なお
ダンジョン活動

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殴り合わなくても友情は深まる

 いつもの会議室より小さな部屋に案内された。


「さ、そっちに座って。何か飲むかい?」


「この前のご当地ドリンクってまだある?」


「あるよ」


「ご当地ドリンク?」


「ヨーへー君も飲んでみるかい?」


「お願いします」


 ゆっくり飲んで心を落ち着ける。


「さて。今日はヨーへー君に、トキのステータスに関する話しをしようと思って来てもらいました」


「え?光成さんは、朱鷺のステータスを知ってるんですか?」


「まあ、その辺りも順番に話すよ」


 で、まあ、俺の初期スキルが特例法に引っ掛かって内容は言えないが、その検証のためにダンジョンに入ってたので、思ってる以上にステータスが高くてスキルも色々あるよって事を話した。


「僕はギルド職員として検証にも立ち会ってて、その縁で家庭教師もやってるんだ」


 話の中で嘘を言ってないのが凄い。


「それで、ヨーへー君は話を聞いてどう思った?」


「あ~。確かに驚きましたが、ちょっと変だなと思っていた事もあるので納得しました。朱鷺も、もっと早く教えてくれても良かったのに」


 それはすまぬ。てか変だと思われてたのか…


「そう…それじゃあ、トキが君なんかが逆立ちしたって勝てないモンスターを倒せるとしても、嫉妬したり怖がったり羨ましく思ったりしないのかい?」


 そこはかとなくトゲを感じる言い方だな。


「そりゃあ、俺も嫉妬したり羨ましいと思う事はあると思います。でも、朱鷺を嫌ったり怖がったりする事はないですよ」


 それ本当?


「何でそう言い切れるのかな?」


「そりゃあ、俺が朱鷺の幼馴染みで親友だからですよ」


 やだ、ヨーヘーきゅんたら真顔でそんな事……照れるじゃん。


「…へえ…()()()()()()ね。君の言葉が嘘だったら、僕は赦さないからね」


 笑顔なのに目が笑ってないんだけど。


「もちろん、嘘なんかじゃないから大丈夫です」


 やだ、ヨーヘーったら男前。


「わかったよ。とりあえず君を信じよう」


 俺も信じるよ。


「それなら、光成さんに聞きたい事があるんですが、質問いいですか?」


「なんだい?」


「特例法ってスキルの使用制限があるんですよね?」


 そうそう、意外と面倒なんだよね。


「まあ、その辺りを含んでいるけど、基本的には情報規制に重点を置いてるんだ」


 そうだね。特に妖精とか。


「つまり、朱鷺のスキルを知る可能性があるから、パーティーメンバーである俺も、情報規制の対象になるかもしれないって事ですか?」


「そうだよ。ヨーへー君は頭が良いね」


 イケメンで勉強も出来てサッカーも上手くて優しいと評判だよ。


「それほどでもありません。中間テストの範囲に特例法が入りそうだったので、予習していただけです」


 え!?そんなの知らないよ!

 後でテスト範囲を教えてくれ。


「なら、トキのステータスに関して、契約魔法で誓約して貰わないといけないのは理解しているよね」


 それもあったよ。


「はい、もちろん。親友の不利になるような事はしません」


 もう、そんなに親友を連呼しなくても、俺達は竹馬の友でマブダチでズッ友でBFFだよ。


「理解してもらえて良かったよ。ところで、さっきも言ったように、君の()()のトキは既にD級だから、君とは大きな差があるのは理解しているよね」


 何だか圧を感じる言い方だなぁ。


「ええ、まあ」


「なのに君はアルバイトをしていて、トキの足を引っ張っているそうじゃないか」


「それを言われると反論出来ないですが、お世話になってる店長に引き留められてて、直ぐに辞められないんです」


「君は、本気で探索者になりたい訳じゃないのかな?トキは、本来ならランクDで稼げるんだよ?いつまでも、君に合わせてランクEの2階でウロウロしてるなんて、とんでもない損失だよ」


 そんなの俺は気にしてないよ。

 ぶっちゃけ、お金ならソコソコあるから。


「ちゃんと本気で探索者になりたいと思っています。俺のレベルに合わせて貰っているのは朱鷺に悪いと思ってますが、それも夏休みまでの間だけです」


「悪いと思っている?本気なら、早くバイトなんか辞めて探活をやるべきだ。それが出来ないなら、トキとパーティーを組むのは諦めてくれないかな」


「ちょっと、勝手な事を言わないでよ!俺が、ヨーへーと探活したいんだから!」


 俺のステータスが凄すぎて、ヨーへーがドン引きして一緒に探活しないとか言われる心配をしてたのに、コーチャンが諦めさせるとか想定外だよ!


「トキだって、本当はもっと探活したいんじゃないの?土日だってコイツに合わせて3時間しか探活してないんでしょ?」


「そんなのは別に構わないよ。誰と組んでも、今の時期は3時間しか活動なんて出来ないだろ。それなら俺はヨーへーとやりたいの!」


「ふぅ…トキはこう言っているけど、ヨーへー君はどうなんだい?別にトキじゃなくて、他の友達とのんびり探活すればいいんじゃないのかい?」


「他の友達にも誘われたけど、その時に母に話をしなかったのは、許可が降りないと思ってたのもあったけど、俺は朱鷺とやりたかったからなんです」


 やだ、ヨーへーったら、他の友達じゃなく俺を選んだなんて…キュン死にさせる気か。


「ふうん。それなら、店長だって訳を言えば納得してくれるんじゃないのかい?」


 それな。


「その…実は中学を卒業する少し前からバイトをやってたんです。店長には年齢を誤魔化してたのもバレてたみたいで、目を瞑っててもらってた手前、高校に入った途端に辞めますとは言えなくて」


「それが労働基準法違反と言うのは解ってる?」


 そうなの!?

 子役とか小学生アイドルとかいるから、理由があれば働けるのかと思ってた。


 普通のアルバイトは駄目で、映画や演劇関連だけOKなの?

 テレビのバラエティーは演劇じゃないのに解せぬ。


「それは……でも、母に引っ越しするかもって話をされて、どうしてもこっちに残りたかったから、お金が欲しかったんです!」


 俺に宝くじを買わせようとしたくらいだもんな。


「まあ、僕は労基署でもないし、そこは黙っててあげるよ。でもお金が欲しいなら尚更、探索者で頑張る方が儲かるんじゃないの?」


「それは、そうかもしれません。でも、不義理な事をしたくないんです」


「不義理ねぇ。それならトキには不義理じゃないと?()()だから何をしても許されるとか思ってないかい?」


 やけに親友を強調するなぁ…照れるだろ。


「そんな事は思ってません。それに朱鷺は、本当に嫌なら言ってくれます。俺も朱鷺が本当に嫌がっているなら判ります」


 おお、心友よ!

 やっぱりヨーへーは俺の事を解ってるね!


 決してBとLな展開ではないよ。

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