表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
107/173

無敗の喧嘩王

お待たせしました。

投稿再開します。

「ま、まさか、その羽根とフォルムは…」


プルプルしながら指を差してるサブマス。


「そうです。クリスタルドラゴンの子供のシエルです」


「ドラゴンとか聞いてないよー!」


ダチョ…ゲフンゲフン。


「言ってなかったですからね」


「言ってくれよ!ど、ドラゴンってどうすればいいんだ!?飼っても良いんだっけ?あれ?小さいから良いのかな?え?小さい?本当にドラゴンなの?」


落ち着け。周章てすぎだよ。


「ちゃんとドラゴンですよ。育つと大きくなるけど、そうしたら大きさを変えられるようになるみたいです」


「…大きさが変えられる?…それなら、いいのか…?いやいや、そもそもドラゴンの従魔なんて聞いた事ないよ。秘匿情報に指定しないと…ああぁ、秘匿理由をどうしよう」


「大牟田も大変だな」


「解ってるなら代わってくれよ!」


「ははは。絶対に嫌だ。お前があの時OKしたのが悪い」


「まさか本当に10年以内にグランドマスターになるなんて思わないよね!?」


()()ビトーの息子だぞ?」


「そうだけど!非常識なのはあの人だけだと思うじゃないか。昔は普通の子供だったのに…」


「お前はどこを見てたんだよ…普通の子供は、たった2人で滅亡国のダンジョン制覇とかしないから」


確かに普通じゃないね。


「サブマスって、コーチャンと子供の頃からの知り合いなんですか?」


「あぁ、その、ダンジョンが出来た初期の頃に、ビトー先輩とパーティーを組んでいたんだよ。それで家族ぐるみの付き合いをしてて、光成君が生まれた時から知ってるんだよ」


「そうなんですね。あれ?ビトー先輩?」


「ああ、ビトー先輩とは高校が同じだったんだ」


「父さんはどこで知り合ったの?」


「俺と大牟田は中学は同じだけど高校は別で、ビトーは俺達の2個上だな。中学2年の時だったか?大牟田はその頃から見た目が強そうだから、ビトーに喧嘩を売られている所に俺が通りかかって、代わりにボコボコにしてやったんだよ」


ん?父さんとサブマスがなんだって?


「ははは。大牟田は俺と同級生だぞ?」


「ええ!?ホントに?」


「私が老けているのは解ってるよ。でもそんなに驚かなくても…」


「あ、すみません。えと、たぶん父さんが若作りなだけですよ」


「誰が若作りだ!」


「はは。昔から老けているって言われるから、気にしないで」


「ホントすみません。その、それじゃあ、父さんもビトーとパーティーを組んでたの?」


「まあな。ビトーはダンジョンが出来てすぐヒャッハーしてたから、俺もヤンチャをしてた頃だったし、誘われてダンジョンに入ったらハマってな」


ヒャッハーとヤンチャって…30年前なら俺と同じ歳くらいだろ?

ホントに何かやって爺ちゃんが揉み消したの?


「サブマスは止めなかったんですか?」


「ビトー先輩に逆らうなんて、私達の世代では考えられなかったよ」


どこの独裁者だよ!


「ああ、ビトーはこの辺のヤンキーのボスだったからな。所謂、番長ってヤツだな」


番長って実在したんだ…


「ステータスがなかった時でも喧嘩で無敗と言われてて、ついた二つ名が"無敗の喧嘩王"だよ」


二つ名とか中ニな病に侵されてるね。


「いや、アイツも負けた事はあるぞ。ただ、勝つまでしつこくリベンジしてたから、周りのヤツが揶揄して言ってただけだろ」


「父さんもリベンジされたの?」


「ああ。何度返り討ちにしても来るから、面倒になって親父に押し付けたら、思惑通り俺より親父に夢中になって助かったよ。親父も面白がって相手してたからな。最後には親父に弟子入りしてたし」


父さんも爺ちゃんも大概だよね。


「ただ、ステータスを獲得してからは、親父以外は勝てなくなったな。アイツのスキルは反則だよ。親父も色々と仕込んでたし。代わりに誰彼構わず喧嘩を売らなくなったのは、結果オーライとも言えるけどな」


「昔から猪突猛進を地で行く人だからね。凛花さんのおかげで落ち着いた時はホッとしたよ。でも、まさかあんな死に方をするとは思わなかったから、今でも先輩の冗談じゃないかと思ってしまうんだよ」


どんな死に方なの?

テレビではモンスターにやられて亡くなった、としか言ってなかったけど。


詳しい死因が公表されてないから、毎年される特集では都市伝説的な憶測で盛り上がってるし。


「悪いな朱鷺。凛花さんに口止めされてるから、ビトーの死因は言えないんだ」


そうなんだ。

でも気になるよ。

だって俺が記憶喪失になったダンジョンで、同時期に亡くなったんだよね?


痛っ。

まただ…何かが出かけてるのに…わからない…


ビトーや凛花さんの事は思い出せないから、その辺の記憶だと思うんだけど…


ビトー…凛花さん…


ビトー……ダンジョン………?


うっ…駄目だ……約束?


「朱鷺っ!」


「朱鷺君っ!」


…父さんと…サブマス?


「ピャー!」


……シエル?


『朱鷺~!』


………?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ