プレイヤーはデバッガーではない
ギルドポイントを付与するからと言うので、カードを渡す。
「はい。昨日の夜の情報も確認出来たから、ポイントに含まれてるからね」
「え?★3つ以上の職業をMAXにしてる人がいたんですか?」
「誰とは言えないけどね。サブジョブに気付いていない人が、少なからずいると言う事もわかったよ」
爺ちゃんや父さんならMAXになってそう。
ジィーっと父さんを見つめる。
「あぁ、俺のはMAXだったみたいだな」
「ステータスを見ただけじゃあ、ジョブレベルがMAXになってるとか、サブジョブがあるかわからないの?」
「それなんだけど、ジョブレベルはわからなかったんだけど、職業変更画面を開くと、サブジョブが出る条件を満たしている人は、右下に▶マークが出ているんだ。それを押すと画面が切り替わるんだよ。サブジョブと言うか、二次職一覧と表示されていたから、もしかしたら三次職以降も出て来る可能性があるんだ。また朱鷺君に頼る事になるけど、その辺も確認して貰えないかな?」
珍しく起きていたガチャミを三次元にする。
『呼ばれて飛び出て~』
『職業はいくつまでセット出来る様になるんだ?』
『もう~決めポーズまで待ってよ~』
お前があのフレーズを言わなければな。
それがなくてもウザイから止めるけど。
『う~ん?三次職まではあるよ~出る条件は言えないから~頑張って色々してね~』
ん?二次職と三次職では条件が違うのか?
『えとね~皆で頑張れ~って言ってるよ~』
皆で頑張れ?
1人では駄目って事か?
「条件はともかく、三次職まであると判明しただけでも助かるよ。メイン職とサブ職では何が違うかは教えてくれるのかな?」
『ガチャミどうだ?』
『えとね~メイン職の方が~ジョブレベルが上がりやすいよ~』
なら、勝負師がMAXになったら二次職にセットするのもありか。
『それから~職業の特性は~メイン職に引っ張られるよ~』
職業の特性って何だよ。
『それは言えないけど~装備の制限とかあるみたい~』
装備の制限ってどう言うこと?
サブ職なら制限ないの?
『サブ職で装備出来ても~メインが装備不可なら~出来ないみたいな~』
でも武器が持てない人がいるとか聞いた事はないけど。
もちろん重くて持てないとかはあるけどな。
『手がないと持てないよね~』
え?やっぱり見た目もモンスターに変わるような職業があるの?
『それは言えない~でも装備種類が設定されてるって~』
見た目も変わる職業があると思っておく方がいいみたいだな。
設定とか誰がやってるんだよ。
神様とか言わないよね?
あ、言えないのはわかってるから。
しかしステ値やジョブレベルとかが、ステータスで確認出来ないと言う中途半端な設定だよな。
後からアップデートすれば良いと思って、不完全な状態で出してるゲームアプリみたいだ。
「…それじゃあ、メインとサブで相性と言うか、互いに影響してマイナス効果になるような事はないのかな?」
『真逆の特性だと~あるかもって~』
真逆の特性?
人間とモンスターとかか?
『光と闇とか~?ヒントはここまでだって~』
ヤバい、知りすぎると消えるんだったな。
誰か知らないけど、ありがとう。
「なるほど、ありがとう参考になったよ。あ、これ早良君から預かってたオヤツだよ」
『わ~い!オ~ヤ~ツ~』
だが、断る!
『なんで~!?オヤツの人がガチャミにくれたんでしょ~』
失礼な覚え方をするなよ。
『今日のオヤツは、さっき車で食べただろうが』
『オヤツは別腹だから~いくらでも入るよ~』
『今は駄目だ。後でやるから待て』
『うぅ~後で絶対ちょうだいね~』
「サブマスも、勝手にオヤツをあげないで下さいね」
「あ、ごめんね。ご褒美にあげてって言われてたから」
「そう言う時は、こっそり俺に渡して下さい。オヤツがあると五月蝿いので」
「次からはそうするね。それじゃあ、後は従魔の登録だね。早良君が何のモンスターか教えてくれなくて、お楽しみとか言ってたけど何かな?」
コーチャン…面白がってるよね絶対。
「ここで出しても良いんですか?」
「朱鷺君の腕に抱えられる大きさと聞いてるから、大丈夫だよ」
『ガチャミ、シエルのオーブを出してくれ』
『モンスタ~オ~ブ~』
もうそのネタやらなくて良いぞ?
オーブのボタンを押して手のひらに乗せると、腕の中にポポンと出てきた。
「ピュルルピャア~」
『お腹すいた~だって~』
ガチャミのマネをするんじゃありません。
「先ずはサブマスにご挨拶だぞ」
「ピュルルピュ~ピュルル~」
『シエルなの~よろしく~だって~』
ちゃんと挨拶出来て偉いな。
ナデナデしておく。
サブマスが固まっちゃったけど、全てはコーチャンの責任で。