2019年 10月 「~が舌を蹂躙する。」について
ここ数日は「二番目の勇者は不惑の女」の誤字・誤用・ナンジャコリャ!? という文章を修正しています。
(「50.ウル本家の談話室にて、三兄弟とお茶」まで行ったので、あと15話!)
書いているのは自分ですが、なんでこんな文章にしてしまったのか? というものがたびたびありまして、今日もそれがありました。
―本文の文章―
ほくほくとしながらシナモンケーキをつつく。派手さはないが、このケーキは絶品だった。
まずシナモンの香りが口いっぱいに広がり、続いて砂糖の甘さとバターの豊かな旨味、ほどよい塩味が舌を蹂躙する。そこへピリリとした爽やかなスパイスが程よく響くのだ。
この苦味とも辛味とも言えないスパイスの名前は分からないが、クッキーなどでたまに遭遇する味である。ともすればコッテリ感が強くなってしまうこのケーキの名脇役と言えるだろう。
噛むごとにパン自体が持つ、ほんのりした酸味が感じられるのもいい。
(「程よく」だぶってるから片方かえねば…汗)
……という文章の「蹂躙」を見て
「蹂躙…? て、何か違うような…気がする。」と悩み、類語検索をする訳です。
<検索結果>
侵害 ・ 侵略 ・ 侵犯 ・ 侵寇・ 毒牙に掛ける ・ 襲う ・ 仕留める ・ 蹂躙する ・ 殺す ……
いや、そういう物騒なんじゃなくってさ!
あっれ…、そもそも蹂躙てどういう意味だっけ?
<Google調べ> じゅうりん【蹂躙】
《名・ス他》ふみにじること。暴力的に侵すこと。「敵陣を―する」
全然物騒だったよ!
おかしいなあ、食レポでそういうのなかったっけ?
そこで「舌を蹂躙する」で検索してみる訳ですね!
「…………。(うわあ)」
トップページの10件のうち9件がディープなキスの描写(小説)で、残り1件だけが食レポだった。
私はその1件にすがった。どんな内容だ!?
「シロップを油で揚げたインドの激あま菓子」の食レポだった。
おう…! って、なんじゃそりゃ…シロップ!?
えええ!? それを油で…揚げちゃうの!?
そりゃ舌が蹂躙されるわなあ…。
う、うーん。だめだなこれは。
こってりしたケーキ(シナモンロール)に舌を蹂躙……じゃなくて、舌を制圧? 舌を征服?
…うーん? どうしてもなんか、そっち系の単語が出てしまう。
何度も読み返していると、おかしい感覚が分からなくなるんですよね…。自分の文章だし。
悩んだ末、今日のところは「舌を覆い尽くす」にしてみました。
これもググったらTOPに、キスのハウツーなやつが出ましたが。
画像検索するとラーメンとかラーメンとかが出たので、まあいいかと。
(ああ、チャーシューたっぷりのラーメン食べたい…)
後日直すかもしれません…。
蛇足:
せっかく遭遇したのだしと、ディープなキスの描写(Googleは該当する単語等が入った一文が3行ぐらいページに抜粋される)を見比べて見たところ…
口の中だけの描写でほぼ3行埋めると、かなりねっとりした感じを受けますね。モチロン作者さんの技量にもよるのでしょうが。
外見の描写(体をよじるとか恥じらうとか、その他)や心理描写が3行中に1.5行ぐらい入ると、同じようなことを書いていても淡白な感じが出ます。
これが意外でした。
男性はまた違う感じを受けるのかもしれないですが。
ほへーって感じです。
キスの表現も、あまりやりすぎるとアカウントが危なくなるらしいですが、文章だけでそれだけの表現ができるってのは、凄いことですね。