中
今の僕に出来る事は、ちょいとママの目を反らす事につきる。忍び足
(そろりそろり)が出来ないのだら!
それにはどうすれば良いか?を考えていた。幾度か忍び足で試みたが、10戦10敗ちょいとママには敵いません
何時も考えているのは外の景色です。クロ姉ちゃんのお話を聞くたびに、僕の鼓動は高鳴ります。いつか、あの場所へが僕の悲願でした。ご飯を食べる時も考えてます。
そしてある時僕は思い付いたのです。だがそれには僕一匹では出来ません。なのでクロ姉ちゃんに手伝って貰う事にしました。
「クーン・・・クロ姉ちゃんお願いがあるんだけど・・・」
「ミャン・・・ジャッキー君どうしたの?・・・」
「クーン・・・お姉ちゃんちょいとママにずっと話かけてよ・」
「ミャン・・・ジャッキー君お外に出たいのね!」
クロ姉ちゃんは直ぐに僕の気持ちを理解してくれました。
そして協力してくれると約束してくれました。
あとからわかった話ですが!クロ姉ちゃんもちょうど二匹の彼との間で心が揺れ動いていたそうです。その悩みをちょいとママに聞いてもらいたいと思っていたらしいです。
そして、その時がやって来ました。
「ミャン・・・ちょいとさん。ちょっと良いかな?・・」
「ワン・・・ジャッキー向こうに行ってなさい・・・」
ついにクロ姉ちゃんが動いてくれました。僕はちょいとママに悟られる事なくその場所を離れて行きます!
ちょいとママは気付いていないようすです。もうじきお外に出られそうです。僕はドキドキとワクワクが一緒に来たような感じでした。そろりそろりと歩き僕は遂にお家の外に出られたのです。・・・・・・(下)に続く