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魔王、勇者と和解する。







「おい、入るぞ。」



シンは、数秒扉の前へ立ち止まるとドアのノブへ手を掛け扉を開けた。



「…なに?」



赤髪の少女は、ベットの上で膝に顔を埋めている。いかにも不機嫌ですアピール中のミカエラにシンは声を掛ける。



「…いやー、その…悪かった。俺としちゃ善意でやったつもりだが、お前の場合は嫌だったんだろ?その…俺さ、あんまり人と関わってこなかったから、気持ちがわからなくて…な。とりあえず、あんまり接触をしない方がいいのか?」



頭をかきながら困った表情で謝る。きっと、シンという、少年の性格を知っているものが見たら、即座に病院に行こうとするだろう。

クズを象徴する魔王が、小さな女の子に対して、頭を下げているのだ。驚くのも無理はない。

というのも、ある人の約束事だったりする。



「……別に…接触を、しても構わない…のだけど……その…急にやられると困るという…か…私も、人と関わってこなかったし…しかも異性となんて…同じ屋根の下ですごすなんて……ゴニョゴニョ…」



耳まで真っ赤になる少女。だんだんと声が小さくなっていくせいで、上手く聞き取れなかったのかシンは頭の上に?マークを浮かべている。



「…えっと?…別に、起こすことは問題ないの、か?…今日は、予定が狂ったから訓練はないけど明日から訓練があるから、早起きが必要になるのだが。そん時はどうすればいいんだ?」



接触はいいけど、今日の朝みたいなのはダメだといわれると…なにがなにやら混乱するシン。



「…別に大丈夫よ。シン君はデリカシーがないけど…今日のやつは、私も驚いただけだから……その…ごめんなさい…。」



膝に顔を埋めていた、ミカエラは、顔を上げシンを見上げるとそのまま、頭を下げた。



「そっか…じゃあ、明日の朝早くから訓練を始めるとして起きてなかったら起こすでいいか?」



「…うん。でも、あまり寝顔とか見ないでほしい…かな。恥ずかしいし…。」



「わかった。なるべく見ないようにする。」



こうして、なんとか少女と少年は和解をした。

少女は、この後から早く起きるようになったとか。

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