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クラス分けの地獄

作者: なしりんご

はじめての作品です。

「どうかどうか、同じクラスでありますように」


私は教師からクラス分けの紙を配られるのを今か今かと待ち望んでいる。


いつもつるんでた私達3人組。もともと私は、そのうちの一人である大崎さんと幼馴染、小学校から数えて8年間、クラスはずっと同じで、親友でいつも一緒にいた。


三学期、私はたまたま席が近くなった辻村さんと話すようになり、それから自然に、私を経由して辻村さんも大崎さんと知りあい、仲良くなっていった。


けれど、最近、私以外の二人がよく話している。

そして、辻村さんは私を嫌っているような気がする。


大崎さんは長身ですらりとした男女から人気の高い女子バレー部のキャプテン。一方、辻村さんは地味で評判の手芸部。けれど、辻村さんは母親が元プロバレー選手だったこともあり、大崎さんと辻村さんはバレーの話で意気投合しているのを耳にした。ちなみに私は吹奏楽部で、チューバを吹いている。辻村さんよりは部活が充実していると思う。


最初は端から見ると三人で仲良くしていた。休み時間や課外授業など三人組になった。私は本当は、大崎さんと二人で今まで通り組みたかった。けれど、辻村さんがいきなりわりこんで入ってきて、三人組になる。というのが毎回続いた。


私は吹奏楽部だ。そのため放課後、休日はほぼ学校にいる。


しかし、これはバレー部の友達から聞いたことなのだが、辻村さんは大崎さんに部活を休ませ、二人で映画館に行ったという。私は誘われなかった。まあ、部活だし、辻村きらいだから、誘われても、行かないけど。けれど、大崎さんから何の言葉もなかったのは傷ついた。


そんなことから今年もなんとしてでも大崎さんと同じクラスになり、あわよくば、辻村とクラスを離れててほしい。そうならないと親友がとられる。ドラえもんの友情コントローラーではないが失う。


遂にクラス分けの紙がくばられた。


まず自分の名前を探す。私は高山遥、20番後半を探す。全5クラス中3クラス目に私の名前があった。辻村さんは一クラス目だった。ほっとした。そして、大崎さんを探そうとしたとき、となりで喜ぶ声が聞こえた。私が目にしたのは、大崎さんと辻村が抱き合っている姿だった。これを見て私は悟った。


私の頬を一粒の涙がながれた。


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― 新着の感想 ―
[良い点] 嬉しい事の優先がよく分かる。 [気になる点] タイトルでオチが分かる。 [一言] ども。 他にも友達作れと言いたい。 もしくはボッチに慣れろ。
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