登場人物
■主人公 アレン (17)
逃がし屋。元キルシュタイン王国第一王女
大国カザフに祖国を侵略され、従者のシュガに命を救われるも国を追われることとなった。
シュガの剣の師匠だったラジルに引き取られ武術を学びながら育つ。
カザフを滅ぼし自国を取り戻すことに執念を燃やす。
■アラン・クーベルハウト (17)
神聖カザフ帝国第三皇子
アレンの双子の弟でキルシュタイン王国第一王子だったが、カザフの侵略に遭った際、皇帝に気に入られ養子に迎えられた。
潔癖かつ前向きな気性で治世を少しでも良くしようと尽力している。
争いを好まずつねに未来を見据えており、カザフを滅ぼそうと蜂起したアレンと対立する。
■シュガ・バンギスブール (23)
神聖カザフ帝国工作部隊クリムゾン筆頭。
組織内最年少にして数々の功績を残すも、キルシュタインに潜入した際アレンに情が移ってしまい自国を裏切って彼女を救った過去がある。
腕を買われて数年前から第二王子シシュンに仕えている。
■トウリ (20)
カザフの豪商オルドンの護衛を務める青年。
黒雲街出身で下働きとしてオルドンに雇われたが、護衛士たちの動きを真似て独学で武術を学んだ。
飄々としているようで自身が認めた相手に対しては誠実。
天涯孤独の身でアレン一家を家族のように思っている。
■ラジル (47)
ナフタの下町で鍛冶屋を営む。元キルシュタイン王国軍第一師団団長
存命中の退役軍人ではもっとも多くの武勲を持つが、12年前地震で妻を亡くした際作戦中であったため死に目に間に合わなかったことを悔やみ軍を去った。
かつて剣を教えていたシュガの頼みでアレンを引き取り、カズキとともに育て上げた。
■カズキ (24)
ナフタの王宮医術師。ラジルの息子
聡明で心やさしい青年。豊富な知識と医術の腕を買われナフタ王家に仕えるも、貧しい人々に対して無償で医療を行っている。アレンのよき兄であり、立場上国家間の内情にも精通している。
■キコ
流浪の絵師
旅を続けるアレンたちを匿うことも多いが、自身について語らず人里に降りることもない。
遺跡に残る古代文明の文字を理解し、見たこともない様式の衣をまとう。
少なくとも10年以上見た目が変わっていないらしいが……?
■ユミナ・カーター (24)
アランの従者で直属の臣下。神聖カザフ帝国貴族カーター家の長女
クリムゾンに属していたことがあり当時はシュガを弟のように可愛がっていた。
現在はリアノと行動を共にすることが多い。
美しい容姿と品のよさで皇子や多くの貴族から結婚を望まれているが、長年独身を貫いている。
■リアノ・カーター (19)
神聖カザフ帝国軍先鋒部隊隊長。カーター家三男。
荒んでいた幼少期、黒雲街で殺人や追剥を繰り返していたところを治安部隊に捕らえられトワに引き取られた。
自尊心や倫理観に欠ける。
■エルト・カーター (25)
神聖カザフ帝国軍征伐部隊隊長。カーター家次男。
名家に生まれながらも母が妾だったため親戚や古参の召使から疎まれて育った。
まだ若いがカザフ最強の武人と称えられ、カーター家の地位を確固たるものとしている。
冷静でものに執着がない。
■ダグラス・カーター (31)
神聖カザフ帝国軍副将。カーター家長男。
帝国軍大将軍の父の右腕として副将を任され、おもに遠征軍をを指揮している。
結果主義で苛烈、自他に厳しい人物。
ユミナは実妹。
■キリエ・カーター (23)
エルトの妻
強力な言霊を操り、言葉で相手に絶対的な暗示をかけられる力をもつ。
2年前エルトに見初められたが一度も手は出されておらず、ふだんろくな会話もない。
城下で知り合ったアレンとは互いの立場を知らぬまま親しくなる。
■モルロー (31)
神聖カザフ帝国第一皇子。ミュリールの実兄
傲慢な野心家でユミナに迫っている。
■シシュン (26)
神聖カザフ帝国第二皇子。シュガの主
キルシュタイン征服の功により皇族の中でも強い発言権を持つ。冷徹な知略家。
■ミュリール (27)
神聖カザフ帝国第一皇女
他国の王子と結婚を繰り返すも、頻繁に離縁し自由奔放な生活を送っている。
息子のゼンが何より大切。
■ルカ (27)
神聖カザフ帝国モルロー陣営参謀
人望篤いが不幸な身の上に育ち、運命を呪って自ら皇籍を離れた元第二皇子。
諸国を旅するうちエク一家のもとに身を寄せるも、モルローに連れ戻され彼の家臣となる。
■マニカ (16)
神聖カザフ帝国第六皇女
アランと仲のよい妹姫。天真爛漫で活発な性格
■ゼン (10)
神聖カザフ帝国第五皇子。ミュリールの息子。
■エク (16)
カザフ帝国領ミズリー諸島近海に暮らす少女。
父や弟、仲間たちと海賊をしているが、帝国に多額の臣民税を納めることで表向き漁師と認められている。
快活で大ざっぱに見えて物事を冷静に見据えている面も。
皇帝の命により領地視察に来たアランと一年を共に過ごし、深い絆で結ばれる。