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世界を救う仕事です

作者: 東都エリ
掲載日:2026/02/26

『I政権はゴミだ』


 ブラインドの降ろされたオフィスでキーボードを弾く。

 毎日、毎日。変化する情勢に合わせて同じ批判を繰り返す。


「これは世界を救う仕事だ」と部長が言った。


「今を変えてくれる英雄が現れるまで、今を否定しなければならない」


「これは名誉ある仕事なのだ」


 確かにその通りなのだろう。平和じゃない今を変えるため声を上げるなんてやりがいがある仕事じゃないか。


 それでも終わりの見えない仕事は辛い。


 入社時には山ほどいた同僚も今はがらんと減った。


「これじゃダメだ。戯言ばかりで誰も自分自身が英雄になろうとしない。俺は世界を救う」そう言って隣席のT氏も退社した。


 彼は毎日駅前に立ってビラを配っている。声を張り上げている。実りある行動を移している。


 その成果が結ばれて世界はT政権に変わった。


 僕は内心喜んでいた。過去を否定した英雄が現れたのだ。これでやっと休めると。


『T政権はクソだ』


 オフィスでキーボードが弾かれた。

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― 新着の感想 ―
だったらお前が政治家になれ案件でしょうか?  行動力はあるんでしょうが、批判中傷や問題点の指摘をすることに集中し、そんな自分達を屋内で美化することに躍起になるあまり、相手の労苦汲み取りや長所を探す努力…
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