31 染まったカーネーション
「樹と……カーネーション…?」
「そうだ。根源は樹とカーネーション、樹は元々天に向かって伸び続ける事から縁起が良いものとされてきた。しかし反転してみたらどうだろう?地へ、いつまでもいつまでも、たやさず根を張っていく。それはまるで、永遠の呪い。何か大きな力がある、貴女はそう言っただろう。つまり、樹にあるのは……」
「禍々しい……妖力…」
全てに気づいた様にデイジーは涙を流す。
雷は静かに頷いた。
「全て……あの樹…では、カーネーションは?」
「カーネーションの色は白、すごく綺麗で、花言葉も美しい。だが、白は染まりやすい。白い絵の具に黒を混ぜてもう一度白を混ぜても、白には戻らない。禍々しい妖力に染まってしまったのだろう。先代は特に花は育てていなかったのだろう?」
「……はい」
「ならばカーネーションにより威力が増し、この結果に陥ったのだろうな」
全てが暴かれた。
現実を受け入れられず、静かに泣いた。
「そう……なんですね。旦那様を治す方法は、あるのですか?」
「樹に元々妖力が眠るのは確率はゼロに近いからね〜。誰かがきっとやったと思う。だから妖力を調べればきっと分かる、その持ち主を倒せば主人は治るよ。それに継続系だったらあんまり持ち主は離れられないはずだから」
傑の言葉を聞いて、デイジーは安心した様子だった。
「……ちなみに、主人の名前は?」
「ローズ様です」
「ふーん……。いい名前だね」
薔薇の様な綺麗な髪をしている。
眠っているだけでもとても美しい顔立ちだ。
「ん……?」
そうこうしている内にローズが目を覚ます。
「……旦那様、こちらはエルビスの方々達です」
「そうか。………原因は?」
「中庭の大樹とカーネーションです」
ローズは大きく目を見開き、驚いた。
片目が、青くなっている。
大好きなカーネーションが自身の病気の原因と言われたら、辛いだろう。
「……そう、なのか」
「………根源を無くせば、カーネーションはまた植えられます!それに、氷血病も治るそうです」
同にか元気付けたくて、声を荒げた。
そんなサイダーを見て、ローズは安心したように微笑んだ。
「……ありがとう。素敵な方だな」
「お褒めの言葉をありがとうございます。ですが私は解決する身、感謝は解決してからでお願いします」
「そうか。いい人だな、デイジー」
「そうですね」
「……信頼している。氷血病を……どうか治して欲しい」
「「「はい」」」




