譲り合いとは何か
さて
道路交通において
『譲り合い』とは何でしょう?
高速道路で
乗用車が前のトラックを追い越そうとしたら
トラックが急いでウィンカーを出しながら前に入って来た
乗用車はブレーキ
トラックは乗用車に先を譲ってから出ればいいのに
乗用車に車線変更を妨害されるとでも思ったのか
先を譲りませんでした。
譲り合いのできない典型例です。
なぜ速い車の前にわざわざ出ないといけないのか。
乗用車に舌打ちされても仕方ありません。
ただ、ここで非常に勘違いされている事実があります。
高速道路で
乗用車が前のトラックを追い越そうとしたら
トラックがウィンカーを出しはじめた
構わず追い越そうと右に並びかけたら
ゆっくりとトラックが車線変更して来ようとする
乗用車はハイビームやクラクションを駆使して車線変更を妨害しようとする
でもトラックはそのまま出て来て
乗用車に先を譲りませんでした。
この場合も
譲り合いのできない典型例です
ただしこの場合は
乗用車のほうが、です。
『譲り合い』とはその名の通り
『遅い車が速い車に先を譲り』
『速い車が遅い車に先を譲ること』
なのです。
速い車が遅い車を前に入らせないことでも、遅い車が速い車に気遣いを強要することでも
ありません。
どちらか一方だけならそれは一方的な『譲れ』です。
トラックはまだ前に余裕があり、乗用車を先に行かせられるのなら、急いで車線変更をする必要はありません。
ギリギリまで待つ必要はありませんが、日頃見ていると、いくらでも乗用車を先に行かせられるのに、急いで車線変更してしまうトラックが9割以上です。
乗用車はまだトラックに接近しておらず、トラックがウィンカーを出したのを見てアクセルのみで速度を合わせられるのなら、合わせてください。
トラックの前はあなたにとって死角です。何があるかわかりません。もし路上に人でも立っていたら、トラックは生身の人を轢くよりも、鉄の装甲に守られたあなたのほうを潰すほうを選びますよ。
また、譲るべき場合と譲るべきでない場合というのもあります。
いつでも『譲ってたまるか!』みたいな人も困りものですが、なんでもかんでも譲ってしまう人も周囲の大迷惑です。
自分が譲ってしまったら周囲の交通状況が『密』になるようなら、譲るスペースがたとえあっても譲ってはいけません。
また、トラックとトラックが適度な車間距離を取って走っているその間に『譲れや!』とばかりに割り込むのは、場を『密』にしてしまう迷惑行為です。
しかしこのへんは難しいですので、また別のエッセイにしたいと思います。
それではご安全に。