98話 図星とリンドヴァルト
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バベルの塔 空中庭園
(ナナシだけではなく、俺の可愛い人形達までも敗れたのか!?)
ギマン達が『七耀道化会』を撃退したと同時刻、ワイズウェインはお面の中で顔をしかめた。
(アイツら七人が仲間が3人居るとは聞いてたが、それでも負けるはずがない)
ワイズウェインは魔神達の話し合いなどそっちのけで、自身の可愛い部下達がやられた事実を受け止めきれなかった。
そんなワイズウェインをニヤニヤしながら、ダンテロが見ていた。
「ふむ。今日も話し合いでは決まらなかったか。それではひとまず解散とする」
話を仕切っていた男はタイミング良く、話を終わらせて、解散させる。
各々、自身の部屋に戻っていく中、ダンテロがワイズウェインへと近寄る。
「なーんか最後の方、元気なかった? 何か嫌な事でもあったのかなぁ?」
人をバカにするような声でダンテロは話しかける。
「貴様には関係の無い事だ。失せろ」
いつもなら力づくでダンテロを追い払うのだが、今のワイズウェインに構っている余裕などなかった。
ダンテロの横を通り過ぎ、部屋に戻ろうとした時
「寂しいなぁ〜。もしかして、可愛い可愛いお人形さんでもなくしちゃった?」
その言葉にワイズウェインは振り返り、ダンテロに詰め寄る。
「貴様あまり人をからかうのも大概にしろ。次俺に舐めた口きいたら殺すぞ」
ワイズウェインは右手にナイフを持ち、ダンテロの首筋へと近づける。
「ぷっ! ヤダな〜、図星つかれたくらいでそんなに怒らないでもいいじゃ〜ん」
ダンテロはやれやれと、ナイフの存在など無いかのように立ち振る舞う。
「まぁ可愛いお人形さん達壊されて怒る気持ちはわかるよ! それにしても、ま〜た独断専行で行動起こしちゃって、リンドヴァルトに怒られても知らないよぉ〜?」
ダンテロが言ったリンドヴァルトは、話を仕切っていたオトコの事だ。
ワイズウェインはナナシの件で、「次はないぞ」と忠告されていた。
「独断専行?何のことか知らんな」
『七耀道化会』の事を言い当てられておきながら、ワイズウェインはしらを切る。
「いや〜俺っちに隠し事したいなら、固有結界の中にでも閉じ込めないとダメだよ。まぁそんなことより、どうして可愛いお人形さん達がやられたのか気になるよね?たかが人間4人にやられるなんてありえないって」
そのダンテロの態度に、ワイズウェインはしばしナイフを突きつけたまま考え込む。
思考が纏まったのか、ワイズウェインはナイフを収める。
「早く詳細を言え。なぜあの七人がやられた?」
ワイズウェインはこの目の前の男と口論では勝負にならないと思い、諦める。
「教えてくださいダンテロ様って言わせようかと思ったけど、まぁいいや。う〜んそうだな〜。まずは可愛いお人形さん達は確かにナナシをやった人間の居場所を突き止めた。でもそこに予想外の人物がいたんだよね〜」
また煽ろうとしたダンテロだったが、ワイズウェインの殺気が尋常じゃないほど膨れ上がるのを見て、これ以上は殺し合いになると感じ、真面目に話し出す。
「それは誰だ? 人類の4強など言うなよ。あんな奴らがいたとしても負ける理由にならん」
魔神側でも一応人類の情報は集めていて、4強の存在は知っていた。
「あー違う違う。んーえっとねー、ぷっ!」
「早く言え、さもないと殺す」
「あんまり答えばっかり望むのは良くないよ? まぁ面白いし言っちゃお〜! あんたの所の配下の魔王、序列3位《哀艶天》アリステラだよ」
ダンテロのその言葉に、ワイズウェインは体を震えさせ、静かに怒りを燃やす。
「あの女、やはり俺を裏切ったか...」
ダンテロの事など無視して、どうしてくれようかと考えながら部屋へと戻っていく。
「ってな具合で良かった〜?」
「あぁ。これでワイズウェインが最後の人類領に手を出すなら誓約に基づいて、他の全ての魔神で殲滅できる。万が一負けたとしても、1人候補者が減るだけよ」
ワイズウェインが去った後、ダンテロは後ろを振り返り、話しかける。
するとそこには、話を仕切っていた男、リンドヴァルトが現れる。
「にしてもあんた性格悪いよな。俺が言うんだから相当だよ?」
「私はただ神になりたいだけだ。ダンテロ、逐一報告を忘れるな」
リンドヴァルトは空を眺めながら、ダンテロに釘を刺す。
「はいはいわかってますよ」とダンテロは手を振りながら去っていく。
魔神達の中でも状況は変わっていこうとしている。
これにて3章終了です!!
これからのアリステラとギマンの行方や、ワイズウェインの動きなどは次回の4章からとなります!
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