88話 スマイリーと無痛化
お読み頂きありがとうございます!
カオリの魔法の発動により、巨大な刃物は1つ残らずバラバラになり、破片すらも残らず消えた。
「は?な、何をしたんだ!お前!その魔法はいったい!」
スマイリーは目の前で起こった事が信じられなかった。
「やっとお前からうるさい笑みが消えたな」
巨大な刃物を薙ぎ払ったカオリには、吹き荒れる嵐が鎧のように体を覆っている。
「《嵐剣》」
カオリの手に、先程スマイリーの攻撃をバラバラにした嵐の剣が握られる。
「くそが!調子に乗るなよ!《摩訶不思議》!」
スマイリーがローブを広げると、そこには大量のナイフが隠されており、両手に10本づつ掴み、カオリに投擲する。
スキルの効果により、先程よりも巨大な質量を得たナイフがカオリに襲いかかる。
カオリはそのナイフを嵐の剣で薙ぎ払う。そもそも、今のカオリには嵐の鎧がある為、捌ききれなかったナイフも届かない。
スマイリーはその光景を目にして、隠してあったナイフを無我夢中に投げまくる。
1つ残らず投げきり、スマイリーは地面に両手をつき、四つん這いになり、荒々しく呼吸する。
「ハァッ...ハァッ...。さすがにこれだけ投げれば仕留めただろ。キャハッ...キャハハッ」
「この程度か?魔神の側近とらやよ」
砂煙がカオリが振るう嵐の剣によってはれる。
そこから現れたカオリには傷一つついておらず、息切れしているスマイリーを見下ろしていた。
「う、嘘だ...。あれだけの攻撃を受けて無傷なんて...。全然笑えない...」
「お前の敗因は最初から私を殺す気で来なかった事だ。たかが耳長族と侮った自分を恨むんだな」
「く、くそが!僕を誰だと思ってるんだ!魔神ワイズウェイン様の側近だぞ!僕を殺したら魔神を敵に回すことになるんだ....ぞ?」
カオリはその瞬間、嵐魔法による超高速移動でスマイリーをバラバラに斬る。
「皆と共にタリスマンと戦うと誓った時から私は、魔族全員敵に回すことなど覚悟している。今更そんな事で怯えはしない」
そう言ってスマイリーが消え去ったのを確認したカオリは、嵐魔法を解除してふらつく。
「くそっ、やはりこの魔法はまだ持続時間が短すぎる。魔力もごっそり持っていかれて燃費が悪い。それはともかく、他の皆は大丈夫だろうか」
魔神ワイズウェインの側近スマイリーに勝利したカオリは他の皆を心配していた。
「《蒼炎》+《飄風裂破》!」
リーシャは真顔のピエロ、ベルムとの戦いにおいて2つの属性魔法の同時発動は会得したものの、複合魔法には至っていなかった。
「《無痛化》」
リーシャの高火力の魔法を同時に受けても、ベルムは平然としていた。
「ムキー!!! さっきから複合魔法は成功しないし、全然ダメージを負った様子もないですし、ムキーですよ全く」
先程からベルムに対して、リーシャは魔法を連発していたが全てスキルによって耐えられていた。
「あのな痛みを感じないってだけでダメージはちゃんと負ってんだよこちとら。バカスカ高火力の魔法撃ちやがって、ホントに人間かよ」
ベルムもベルムで目の前の人間に驚かされていた。
「まぁ、いつまでも俺をサンドバッグだと勘違いするなよ?ここからが始まりだ。《ダメージ応用》」
ベルムはそう言うと、左手に蒼い炎を右手に風を携え、同時に放った。
先程リーシャが放った魔法と同等かそれ以上の炎と風の魔法が襲いかかる。
「イヤァァ!なんで私より複合魔法っぽいの撃ってきてるんですか! 嫉妬しちゃいますよホント!《魔力分解》!」
ベルムが放った魔法はリーシャに届く前に分解されてしまう。
「お前の方こそなんだよその技は。反則だろ。こうなったら近づくしかねーか」
リーシャとベルムの対決はお互いのスキルや魔法に対して嫌味を言いながらの戦闘になっていた。
✩皆様にお願い✩
ページ下部にある★★★★★マークの所を1〜5まで評価して欲しいですଘ(੭ˊ꒳ˋ)੭✧
執筆の励みになります!!
【ブックマーク】【感想】もお待ちしております。




