70話 超密型方陣とコピー
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俺はこの空気を何とかしてもらおうと、デノンハウザーに助けを求める目線を向けた。
デノンハウザーは一つ咳払いをする。
「多少手荒い所はあったが、英雄殿の実力は分かったであろう。スバルも自分の言う事にはしっかり責任をもつように反省しなさい。それと気絶している者を救護室に運んでおいてくれ」
デノンハウザーのその言葉に、端に待機していた騎士達が10人程の気絶者を部屋から運び出していく。
泣き止んだスバルも剣を支えに立ち上がり、反省したかのような表情をしていた。
「よし。では気を取り直して、残った者達で訓練を始める。今日は実戦形式で英雄殿と手合わせをしてもらう」
皆はさっきの試合を思い出したのか、皆顔が青ざめている。
咄嗟に俺が訂正する。
「さっきみたいにはしないから安心して欲しい。俺から攻撃は何もしないから、皆の実力を見せて欲しい」
皆がホッと息を吐いたが、誰から行く?といった雰囲気になっていた時
「ではわらわからお願いしようかのう」
「私からお願いして欲しい。英雄殿」
「も、もう一度僕と...」
スイエル、ユーリッド、勇者スバルが同時に声を上げた。
「スバルよ。今日はお主、部屋に行って休んでおれ」
デノンハウザーは勇者スバルを気にかけた。
俺もそうした方がいいと思う。錯覚と殺気を解除したとはいえ、あの時の恐怖が消えたわけでもないので、まだ足もガクガクしていて、支えなしでは立てずにいた。
「わかりました。でも部屋には戻りません。ここで見学させてください!」
勇者スバルの強い意志に、それなら、とデノンハウザーも黙認した。
「じゃあ、スイエルとユーリッド2人同時に来ていいぞ。これだけの人数1人1人相手してたら、日が暮れちまうからな。でも、しっかりと実力は見せてもらうからな」
スイエルとユーリッドがどちらが先に...という空気を出していたので、言ってやった。
「舐められたものじゃのう?ユーリッド」
「いえ私は胸を借りるつもりで全力でいきます」
俺の挑発じみた言葉に、スイエルは魔力を練り、ユーリッドは剣と盾を構えた。
俺は2人の次の行動を予測して、対処方法を考えると同時に、まだ見ていなかったユーリッドのステータスを見る。
『ユーリッド=ホルン』 女性 B:88 U:56 H:86
種族名:人間 職業:第1近衛騎士団団長 犯罪歴なし 好感度40
Lv:120
HP:4800
MP:1500
攻撃:1200
防御:1050
魔法:700
速さ:1000
知能:300
器用:200
スキル
《超密型方陣》盾で受けたダメージを倍にして返し、次の自身の攻撃が倍になる。
良いスキル持ってるな。このスキルを知らずに、攻撃を盾でうけられたら、倍のダメージを受け、追撃されて終わりという初見殺しが成立する。
「《重力魔法 高圧粉砕》」
魔力を練り終えたのか、スイエルが重力魔法を展開する。その瞬間、俺の周りの重力に負荷がかかる。これは冒険者ギルドに押しかけてきた騎士に使った技だな。
俺は重力魔法を受けながら、新しいスキルを試してみた。
「《コピー》発動」
二重複体を倒した時に、獲得したスキルで、相手のスキルを受け、ダメージを負うのが発動条件だ。そして、コピーしたスキルは1度使うとなくなり、ストックも出来ず、威力が10分の1しか出ない。
一見弱いスキルのようにみえるが、俺の錯覚を合わせて使うと相当化ける。
俺はコピーした《重力魔法》を使ったが、威力が低く相殺しきれない。そこで、錯覚を発動。
(俺は《重力魔法》が使える)
すると、先程までの低い威力ではなく、相殺することに成功する。
正直俺も最初この《コピー》というスキルを獲得した時は、上手くいくとは思っていなかったが、仲間達に協力してもらい、成功させた。
その結果コピーで得たスキルは、1度しか使えず、ストックも出来ないが、威力の制限だけは錯覚で誤魔化せる事に気づいた。
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