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62話 人類の英雄と謝罪

お読みいただきありがとうございます。





どうやら、俺が魔王を倒し、その仲間が洗脳者を倒した事もスイエルが王達に話したらしい。



王達は俺が目覚め次第、一刻も早く王城に来てもらい、礼をしたいという事だ。



人類の英雄という呼び名は、洗脳から目覚め、その報告を聞いたデノンハウザー王が、いち早く国民に対して謝罪と事の流れを説明した後に、俺の事をそう呼んだ。




他の王達もそう呼びだして、国民の殆どが俺の事を人類の英雄だと思ってるらしい。




そんなキャラじゃないのに俺...




「それで今すぐ来て欲しいって訳か」



今までの説明をユーリッドから聞いた俺は、正直行きたくなかった。あんまり称えられるのは好きじゃない。




だが後ろの仲間達を見ると、全員行く気マンマンだった。




いつの間にかカイルが起きてて、変なタキシードを着ている。気合い入りすぎだろバカイル。




こういう事にあまり興味が無さそうなアザミが珍しいと思ったら、小さな声で「ギマン様が崇められる日を近くで...」と言っていた。聞かない方が良かった。




諦めるしかないか。



「わかった。行くよ」




「おぉ!それは良かったです。ここで断られて帰って来ようものなら自害して王達に謝罪する所でしたので」




何この人怖い。真面目もここまでいくと恐怖だな。



やっぱりカシミアさんくらいが丁度いい。



ユーリッドはそう言って馬車の準備をしに行った。



その間に、パーシヴァルが居たので話しかける。



「あの団長どうなってんだ。真面目すぎるだろ」



パーシヴァルはまだ苦労が絶えないのか、目の下に隈が出来ている。



「前の団長よりかは100倍いいですけど、お堅い人で、少しも気が抜けないんですよ。それにしても驚きましたよ。まさか自分が案内した後に魔王と戦って勝利したなんて。人類の英雄様と話せる事が今の自慢ですよ」




「お前までそんな事言ってくれるなよ。眠っている間に、いつの間にか人類の英雄なんて持て囃される身にもなってくれ」




「それもそうですね」と苦労人のパーシヴァルは、俺の気苦労も分かってくれた。



やっぱりこいつとは話が合う。




そうこうしている内に準備が整ったらしい。



物凄い豪華な装飾をした馬車に案内され「こちらです」と言われ、2度見してしまう。




俺が躊躇(ためら)っていると、カイルが我が物顔で入って行くのを見てムカついた。



あの髭、浮かれ過ぎだろ。



結局俺も女性陣に腕を引かれて、渋々乗車する。



中も金の装飾がされており、落ち着かなかった。



道すがら窓を覗くと、「人類の英雄様万歳!」と多くの声が聞こえてきた。



その言葉にカイルがキリッとした表情で手を振っていたから、さすがにチョップで制裁しておいた。



どうしてこうなってしまったんだ...。



王城への道中、俺は憂鬱で仕方なかった。




馬車が止まり、ユーリッドが開けてくれる。



外にはレッドカーペットが敷かれており、その両端に騎士達が綺麗に一列で並んでいた。



カイル以外の皆から先頭を譲られて、俺はもう諦めて、馬車から降り、レッドカーペットの真ん中を歩く。



歩き出すと、騎士達が右手を胸に当てて敬礼をすると同時に「人類の英雄様万歳!」と声を揃える。



もうこうなりゃ無視だ無視。



歩くスピードも速くなり、さっさと王城の中へと入る。




入るや否や、俺達はすぐに王の間へと案内される。




「失礼します! 第1近衛騎士団団長ユーリッド・ホルン! 人類の英雄シノノメギマン様と仲間の皆様をお連れ致しました!」



王の間の扉の前で、ユーリッドが大きな声を出す。



「うむ。ご苦労。通しなさい」



中からデノンハウザー王の声がした。



ユーリッドは扉を開け、端により、俺達を通す。



中には5人の王達が玉座から立ち上がり、俺達を出迎えてくれていた。




俺達が入るとユーリッドが扉を閉めながら、出ていく。




これって膝まづいた方が良いのか思い、腰を落とそうとすると。




「膝まづかなくてもよい。ここに呼んだ経緯は知っておろう。5つの種族の王を代表して、儂から礼を言わせてほしい。本当にありがとう」




そう言って、5人の王は深く頭を下げた。








✩皆様にお願い✩


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