36話 パーシヴァルと黄金団長
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方針も決まり、準備をして王城に向かおうとした時、外から声がした。
「あーすいません。ついさっき、うちのバカな部下達が、そちらさんにご迷惑をかけたようなので、謝らせて頂きたく伺ったものなんですけどー」
何とも覇気のない声だな。確か、あいつら第1近衛騎士団とか言ってたな。上司が謝りに来たって事かな。
俺はみんなに一応戦闘態勢を取らせ扉を開けた。
「あっどうもー。自分、第1近衛騎士団の副団長してるパーシヴァルと言います。いきなりすみませんね。部下達が先走ってしまったようなので謝罪に参りました」
その男は頭の甲冑だけ外しており、灰色のボサボサの髪、血色の悪い顔色に隈が出来ており、俺は元の世界の社畜を思い出した。
「あぁ、物凄く失礼な奴らだったぞ。拒否しようとしたら、国家反逆罪で死刑とかも言われたな」
俺は嫌味ったらしく、冒険者ギルドで起きた事実を言った。
「あのバカ団長め。そうですかー。それは大変申し訳ありません。代表して謝らせてください」
パーシヴァルはすぐに膝をつき土下座した。
あの騎士達の態度からこの落差はなんなんだ。
「わかった。あんたからの謝罪は受け取ろう。それでここに謝罪だけしに来たのか? 俺達を捕まえなくていいのか?」
「自分は本当に謝罪しに来ただけです。ついさっき騎士団に冒険者ギルドマスターのスイエルさんから請求書と苦情が届いたばかりですので、いくら王命といえど、あの人の庇護下にいる貴方達を強引に連れていこうなんて思いませんよ」
どうやら、早くもスイエルが行動を起こしてくれたらしい。てか、本当に床の修理代金まで請求したんだな。おそろい。
「わかった。じゃあ、あの騎士達がもう家に来たり、俺達に付きまとうことはないんだな?」
「いいや、貴様らには今すぐ王城に来てもらう」
パーシヴァルに話しかけたのに、その後ろから黄金の鎧を纏った禿頭のおっさんが割り込んできた。
「団長!どうしてここに!? スイエルさんからの書状見たでしょ! 手を出しては...」
「うるさい!」
そう言うと禿頭はパーシヴァルに裏拳をして吹き飛ばした。
「あんた誰?」
「あん?口の利き方がなってない餓鬼だな。儂は第1近衛騎士団団長ゴルドフ=イモナレフ男爵だ。デノンハウザー王の命にて貴様らを連行する。逆らえば、国家反逆罪と見なす」
パーシヴァルを見た時は、本当にあの騎士達の上司かと思ったが、なるほど。こんな団長がいたら、そりゃああいう風になるわな。
「俺はそこのパーシヴァルに用があるんだ。髪生やしてから出直しな」
挑発してやると、禿頭のおっさんは男梅みたいになりながら背中の大剣を抜いた。
「国家反逆罪だ...。良かったな貴様。王から、命だけは取るなと言われておるから生きてられるぞ。ただし、手足の数は少し減るがな!」
そう言いながらおっさんは鈍い動きで俺へと突撃してくる。
「逃げてください! そんなんですけど実力は本物です!」
鼻血を出しながら警告してくれるパーシヴァル。
こんな上司の下にいたらそりゃやつれるよな。俺はパーシヴァルに同情しながら、振り下ろされる大剣を躱し、側面を小突いて折った。
「は?儂の黄金剣が...」
呆然としているおっさんの黄金玉に目掛けて蹴りあげた。
「ふごぉぉ!!んぅぅぅ...!!」
気持ち悪い声をあげながら騎士団団長様は沈んだ。
「パーシヴァル大丈夫か? よし、じゃあ王城に行くぞ」
「え...?えー!?」と何が起きたのか、わからないパーシヴァルを立たせて、王城へと道案内をさせる。
そして、一部始終を見ていた皆が家から出てくる。
「ありゃりゃー。男だから分かるけど、こりゃ痛いなんてレベルじゃないぞ」
「またこの迷惑騎士さん達ですか!! この前の剣と鎧が高く売れたからちょっと許そうと思ったのに!!でも、このおじさん黄金ですね。ふむふむ」
「全くギマン容赦ないな。この男が哀れになってくるぞ」
「さすがギマン様。私は貴方様に一生ついていきます」
1つだけ聞き流せない事があったな。
「リーシャちゃん。前に来た騎士達に追い剥ぎしたの?」
器用に魔法でおっさんの鎧だけを脱がしているリーシャちゃん。
「はい!迷惑料として当然です!」
可愛い笑顔を見せるリーシャちゃん。女って怖ぇ...。
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