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22.謎の少女

翌日、ブリアはローランド達と別れた後に教室へ行く前に図書室へと向かった。

図書室には毎朝の新聞も置いてあった為ブリアは新聞を見ようと図書室へと入っていった。

新聞を見つけるなり新聞を手に取り椅子に腰掛け新聞を机に広げ誘拐の記事を探したのだった。


(邸に新聞はあるけども朝はお父様が読んでらっしゃるからあたしは見れたとしても学園から帰宅した後だからなぁ。ここなら朝一で見れると思ったけど正解だったね。どれどれ…誘拐の記事はあるかなぁ……あっ、あったわ。あたしが遭遇した場所以外でも誘拐事件が起こったのね…てことは最低でも一日二回は犯行が行われるということからしら…それ以上の回数の日もあるに違いないわね…昨日のもう一件の誘拐事件は夜のに起こったのね…夜の方が暗がりだし人目が少ないもんね。相手は手慣れてるし暗がりでもさくさくと行動しそうだんもんね…やっぱり誘拐犯は何グループかあるってことね。昨日あたしが締めてやった奴らは相当弱かったから下っ端の奴らに違いないな。主犯はとにかく足が付かないように色んな人を使ってるっぽいな。主犯のしっぽを掴むには片っ端から誘拐犯を締めていかなきゃなんないかなぁ…う〜ん…何かいい策ないかなぁ…とりあえず夜にも民街へ出てみようかな…さすがにあぶないかな…いや、でもあたしなら大丈夫かなぁ…その前に上手く抜け出せるかよね…う〜ん…)


ブリアは新聞を見ながら唸るように考えていた。

そんな事を考えていたら朝礼の時間が近づいてきていたので慌てて新聞を戻し教室へと向かったのだった。

そのブリアが出ていったのを見計らい本棚の陰から皇太子であるロンが出てきたのだ。

ロンは調べ物をしようと誰も居ないのを見計らい図書室に来ていたのだがブリアがやってきたので咄嗟に隠れていたのであった。


(ブリア嬢は何やら新聞を読んでいたな…令嬢は新聞など目にしないと思っていたが一体何を真剣に見ていたのか…)


ロンはそんな事を疑問に思いながらも自分も教室へと戻ったのであった。


その日、放課後生徒会室にロン、ロナ、スコット、キール、ローランドが集まっていた。


「皆、よく集まってくれた。早速だが本題に入りたい。民街で起こっている少女誘拐事件の事だが昨日は二件の事件が起こった。うち一件は誘拐犯を取り押さえる事ができた。」


ロンが集まった皆へと話した。


「え?誘拐犯を捕まえたの?あれほど今まで捕まえる事が出来なく困っていたのに…さすがロンだね。」


ローランドは驚き感心したように言う。


「それなのだが捕まえたのは私でもスコットでもないのだ…」


ロンがボソリと言う。


「えっと…それはどういう事なのかな?兄さん。」


ロナが不思議そうにロンに尋ねた。


「それがだな…我々が現場に駆けつけた時には既に誘拐犯の男二人組は手足に縄を縛り付けられ地面に転げていたのだ…現場は転げていた誘拐犯と二人の少女が居たのだ。どうやら一人の少女が誘拐されそうになっていたもう一人の少女を助けるのに割って入ったようでな…」


ロンは説明した。


「え?もしや…その少女が誘拐犯を縛り付けたと…?」


ロナが驚いて尋ねた。


「そのようだ…私も驚いてその少女に問いただしたのだが…どうも返事が曖昧でな…幼い頃から人より力が強いだの…兄妹喧嘩をしていたら喧嘩が強くなっただの…訳のわからない事を言っていたな…顔を見られたくないのか俯き気味に話ていたが恐らくまだ十五、十六歳あたりの少女だった…」


ロンはため息混じりに応えた。


「それは…確かに訳の分からない納得しがたい言い分だね…」


ローランドも苦笑いしながら言う。


「だが、少女にしては話し方がえらくきちんとしていた様に思えたんだ。民街の少女とは思えない話し方だったが…もう少し話を聞きたかったのだが上手く逃げられてしまってな…」


ロンが苦笑いしながら言った。


「話し方がきちんとしているなんてまるで貴族の様だな…まあ貴族の者がその様な場所にいて大の男二人を締め上げるなんてできる訳ないのだけど。」


ロナが何気なく呟いた。


ロナのその呟きを聞いたローランドとキールは違和感を覚えたのであった。


「それにしても本当に逃げ足が早い少女だったよな。あれは間違いなく私より走るのが早いのではないかな。」


スコットは感心したように言った。


「スコット…感心している場合ではないぞ。誘拐されかけた少女に話を聞いたところ逃げた少女の容姿は茶色い髪色にエメラルドグリーンの瞳をしていたらしいのだ。そして、男二人をそれぞれ一発で懲らしめた様だ。一体あの少女は何者なのだろうか…少なくとも誘拐犯の仲間ではない様だが。」


ロンは難しい顔で言う。


「エメラルドグリーンの瞳なんて珍しいよな。ローランドの瞳もエメラルドグリーンだよな。まあ一先ずその少女の事は置いといて早く誘拐犯の主犯格を捕まえないとな。これ以上少女達が誘拐されるのを阻止しなければな。身分は低めとて貴族の令嬢も数人誘拐されている訳だからな。主犯格を突き止めて早く誘拐された少女達を助け出さないとね…」


スコットが言う。


スコットが何気なく言った言葉の一部にローランドとキールがまさかと言うような目でお互いを見た。

そんな二人にロンが声をかけた。


「ローランド、キールどうかしたのか?」


ロンが尋ねた。


「いや…何でもないよ…ねぇ?キール…」


ローランドは笑顔で応えてキールにも話を振った。


「え?あぁ。何でもないよ…ロン。それより今日の見回りは夜でいいんだよね?」


キールは話を逸らすようにロンに尋ねた。


「あぁ。昨日の情報でも昼夜問わず誘拐が行われている様だからな…今日の見周りは夜で良い。」


ロンは頷きながら応えた。


「では、今夜馬車の停車場所にて集まりましょう。」


ロナが皆へ言った。

ロナの言葉に皆が頷きこの日の話し合いは終了したのだった。


ご覧頂きありがとうございます。

ご覧頂いてる皆様には日々感謝しております。

これからも覗いて頂けたら幸いです!!

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