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普通じゃないぼく

 そうしたいのにできない

 そうありたいのに叶わない

 どうして?

 どうしてぼくは こんなふうに生まれてきたのだろう

 どうしてぼくは こんなことで悩まなきゃならないんだろう

 どうしてぼくは こんなにも苦しまなくちゃいけないんだろう



 誰にも言えない悩み

 誰にも言えない苦しみ

 言えば楽になる 誰かがそう言った

 だけど言っても理解されないのだから ぼくは言うのをやめた

 これっぽっちのこと

 それだけのこと

 これっぽっちや それだけのことができないことがどれだけ苦しいか ひとには分からない

 異常じゃない 普通のひとには

 夜 ひとり部屋のなかで涙を零す意味も 分からない



 ふと考えた

 こうやって生まれてきた意味はなんだろう

 ほかのひとが当たり前にできることが 当たり前にできないこと

 普通であることがぼくにとっての普通じゃないこと

 おかしな目で見られること

 相手にされないこと

 ふと 考えた

 こうやって生まれてきた意味は なんなのだろう

 悩む意味 苦しむ意味

 それとも意味なんてないのかな

 気まぐれで いたずらで 意味なんてないのに重荷を背負わせたのかな

 だったら ちっとも報われないな



 味方はいない

 理解できるひとはいない

 分かった気になっているひとは きっとどこかにはいるのだろう

 ぼくの痛みは誰にも理解できない

 だってぼくだって ひとの痛みは分からないのだから

 ひとは決して分かり合えない

 決して

 どこまでいっても独りぼっち

 ぼくも みんなも

 そんな孤独も口にできないぼくは もっと孤独だ

 


 普通なんてない

 だけど大多数にとっての当たり前は いつしか普通になりうる

 そんな当たり前の普通を 喉から手が出るほど欲しているぼくは普通じゃない



 異常

 異常なぼくは 今日も異常なぼくとして生きる

 

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