表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ナス転生〜新鮮な野菜になったよ〜  作者: 佐野 深谷
転生
3/3

STEP3

今回で最終回、早いね。

やばい、いつかは、来るだろうと思ってたけど、いざそうなるとやっぱり怖いだってこんなのやられる人なんて今の日本ではまずないだからめっちゃ怖い。


まな板の上なう。


私に包丁が向かってくる。怖い包丁怖い。いや、今気づいたけど母親の顔も怖い、すごい笑顔だ。


こんな笑顔で人を切る人はじめて見た、あっ、私ナスだから当たり前か。


あっ、待って、まだ心の準備ができないからいやいや早すぎない? 包丁が私に迫ってくる。


私に包丁が入る、ぐっう、ってあれ痛くないは、そっかナスには痛覚ないもんね、てへっ❤︎。


その後も淡々とと調理を進める母親。出来たものはホイコーロー。


食卓に大皿にのって私が並べられる。


食事が始まった。母親とその旦那さんは美味しそうに食べてくれる。あぁ、よかったおいしくて不味かなくてよかった、問題は子供が私を巧みな手さばきによって私を食べない事だ。きっと今の私ならあの子供にもおいしくいただけられるはずだ、なんかいただけられるって使う人って珍しくね? いや人じゃないか。


「ほらっ、ナスも食べなさい」


母親が子供に食べるように促す。


「いーよ、僕べつにナス好きじゃないし」


いやー、食べよーぜ、私をほら、おいしいぞ私は?


「食べないとパパみたいになれないぞ?」


そうだ、食べろ。


「いや、別にパピーみたいになりたいわけではないんだけど」


はいー、パピー撃沈。残るはマミーのみ。


「食べなさいっ」


うわっ、マミー怖っ。


「あっ、はい、すんません」


マミーつえぇ


子供は目を瞑り鼻を摘みナスを口に入れる。それじゃぁ私の旨味がわかんないだろうが!


「それ、やめなさい」


「いや、でも……」


「やめなさい」


「わかった……」


子供は口にナスを入れた。


「どう?」


「うん、まぁまぁおいしいかも」


「でしょ」


あぁ、野菜っていいな。そんな言葉を残し最後の私が食べられた瞬間意識がフッと消えた。

あー、うん適当だね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ