201号室→管理人室
成り行きで、マンションの管理人になる事になったわけだが…とりあえず自分の部屋となる管理人室をジェンに案内してもらう
「この201号室が管理人室だよ〜」
案内された部屋へ入る。もう荷物は運ばれているらしく、ダンボールが山積みとなってリビングに置いてあった。
「因みに、うちの部屋は302号室だから!
ここのマンションが出来て、ちょっとしてから入居してるし…わからんことはなんでも聞いてな?」
なんて頼もしい妹か…。なんて感動してるのもつかの間、マンションの中を一通り案内してもらうことになった。
まずは、1階のエントランス。エレベーターホールと共有スペースがあり、そこにはソファーにテーブルとちょっとしたパーティが出来そうなくらいの豪華な佇まいだ。
「ほぁ〜…なんじゃこりゃ…」
「ここの皆、仲良いからここに料理とかお酒とか持ち寄って週一でどんちゃん騒ぎしてるよ〜」
マジか…そんな仲のいい人達の中に溶け込めるんだろうか…
「姉ちゃん?次行くよ?」
ぼんやり考え事をしてると、いつの間にかエレベーターの前に移動してたジェンに呼ばれて、はっとする
「次は、2階。ここは全室埋まってる。後で挨拶しに行こ?」
「で、次が3階。うちの部屋と305号室だけ人がいて、後は空室なんだー!」
「次は4階。ここも満室だよ!まぁ、うちはあんまり関わりないけど…皆いい人だよ」
「最後は5階。ここは、502号室以外は埋まってるかな。」
一通り案内してもらったところで、自室のある2階へと戻ってきた。
「さて、今の時間いるのは…」
とジェンが考えてると…エレベーターのドアが開いた。
降りてきたのは、少しガッチリとした体格ながらも細身の男性だった。矛盾してるかもしれないが…まぁ、ちょっといかちい感じ…で伝わるだろうか…?
「わぁ!翔くん!こんな時間に珍しいね!」
「お、ジェン。やほ」
翔くん…と呼ばれたその人は205号室の住人だった。