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安藤悠
ここは海道高校
今日からここの1年生となった安藤悠は
入学式を終えたあと
校舎の裏にある桜の木の下で眠りについていた
「ねーねえ君っ!」
起きた時にタイミングよく声をかけられた
横になった体をおこし
どこにいるのか探したが見当たらない
「上だよっ!うーえっ!」
顔は見えないが紺色のズボンの裾だけ見えた
そこか...
座りながら桜の木を見上げる
「こんなとこで寝てたら風邪ひくよー?」
「…別に…ひかない」
「そーう?ならいーんだけど。君、名前は?」
「安藤悠です」
「何年何組?」
「1年A組ですけど」
「じゃあ俺らタメだ。敬語もやめなよ」
「はあ…わかった」