表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
5/11

リセット系青年の場合その3

 目を開けるとそこは中世ヨーロッパみたいな世界だった、なんか街の真ん中にすげーでかい木が立ってて、ヨーロッパみたいな石で出来た建物が立ってた、そんでなんかここは市場?みたいな場所らしく、目の前に野菜売りのババァが居た。


「腹も少し減ってるし、話が通じるかついでに試しておくか、おいお前、これいくらだ?」


「はい、いらっしゃい小銅貨一枚ですよ」


 生で食えそうなキュウリみたいなのを手に取ってババァに聞きいて見たが、俺の財布の中は銀貨と金貨しか無い、銅貨なんて無いからしょうがないので銀貨を出してみる。


「たかが小銅貨一個のキューリに小銀貨ですか?大銅貨はないんですか?」


「無いから出している、さっさと釣りをくれ」


 これだからババァは困る、無いから出してるに決まってるだろ!それぐらい察しろよ馬鹿すぎて苛つくなぁ、こっちの世界でもババァは糞なのは変わらないみたいだな、やっぱ女は18過ぎてババァになると、こういうクソみたいな考え方になるようだ。


「どっかのお坊っちゃんなの?こういう小さな買い物する時は事前に崩しておくモノですよ?釣り銭がある時はいいけど、うちらも無い時だって有りますからね?」


「うるさい、無駄口を叩く暇があったらさっさと釣りをくれ」


 どうしてババァは一々自分の都合で話すのだろうか?客商売なんだから普通に釣り銭くらい用意するのが常識だろ、全く自分の常識知らずを棚に上げて相手を責めるのはババァの悪い癖だとマジで思う。


「はいはい、じゃあお釣りです、他はいらないんですか?」


「ああ、これでいい」


 面倒なので適当に返事をして立ち去る、大き目の銅貨10枚と小さい銅貨9枚になったようで、ちょっとかさばって面倒だ、なんつうかマジで硬貨だけとかやってられん、お札がないのが面倒だわ。


「とりあえず適当に飯食って、奴隷ガチャ引かねーとな、SSRクラスが最初から引けるとは思わんけど、Nクラスだったら速攻でリセットだな、まぁ試しにどんなもんか使ってみるのも有りかもな」


 女神のくれた通訳は問題ないことが分かったし、さっさと奴隷を買いに行くために店を探す為、兵士に声を掛ける俺と同じ位の年齢の男だ。


「おいそこのお前、ちょっと聴きたいことがあるんだが?」


「なんだ?悪いけど巡回中だから手短に頼むよ」


 公僕のくせに妙に生意気な返事だ、あの警察のおっさんもそうだったが、税金で飯を食ってる自覚が少ないのか?全く公務員はクソばっかで困る。


「奴隷を売っている店を教えてくれ」


「奴隷を売っている?ああ、奴隷取り扱い所のことか?奴隷は売っているものではないし、あれはあくまで使役権を貸し出している所だぞ?人身売買は法で禁止されている、そんな滅多な事を言うもんじゃぁ無いぞ」


 あ~面倒くさ、そんなん言い方変えても何も変わらんし一緒だろ?こういう所がお役所仕事って言われるんだよ、マジで馬鹿らしい。


「それでいいからさっさと教えてくれ、お前の説教聞いてやる程俺は暇じゃないんだ」


「全く……、暫らくこの通りを進んだ先の右手の建物だ、兵士が門番をしているからすぐに分かるよ」


「そうか、分かった、もう行ってもいいぞ」


 要件も済んだしとっとと行こう、こんな男と話しても何も得るものがないし、兵士にきいた道をどんどん先に進んでいくと、アイツが言った通り兵士が二人門番をしてる建物があった、俺のイメージでは奴隷商ってもっと檻とか地下牢なんかをイメージなんだけど、なんかアニメの冒険者ギルドみたいな建物で、中には受付が何個も並んでいる感じだった。


 とりあえず一番若くてかわいい女に声を掛ける、やっぱ話すなら若い女じゃないと駄目だろう可愛いほうが絶対いい。


「フヒ、ど、奴隷買いに来た、み、見せろよ女ぁ」


 久々にかわいい女と話したせいで少し声が裏返ったが受付の女でこのレベルだ、これは期待できる。


「え?ええと、いらっしゃいませ、ご用件は奴隷の貸出契約でしょうか?」


「そ、そう、それ戦闘用のどれ、奴隷が、ほ、欲しいんだ」


 やっぱかわいい女は頭がいい、話が早い余計なことを言わずに話を進めてくれる、この女を買えないのが勿体無いくらいだ、でもこいつだと精々Rクラス位だろうし、俺を待つSSRを手にれるのが先だろう。


「戦闘用ですね分かりました、では、向こうのカウンターで受付をお願いします」


 やっぱ可愛い子は良いな話も早いし笑顔で返してくれるし最高だ、あのババァとは偉い違いだ。


「わ、わきゃった、あっち、い、いてくる」


 受付の女に挨拶してから言われたところに行くと、おっさんが座っている、なんか高圧的な態度のおっさんっぽい。


「戦闘用の奴隷はこっちでいいのか?」


「ええこちら承りますよ、してどのようなタイプをお求めですか?」


 おっさんにしては意外に丁寧な返事だ、意外と出来るタイプのおっさんぽいな、こいつは安心して話ができそうだ。


「前で戦える奴がいいな、俺の指示でしっかり戦える奴がいい、回復職とかも欲しいけど、まずは前衛だな、ああ、それと性別は女で」


 男の奴隷とかハズレでしか無い、ガチャとかでも男ユニとか入れてくる運営はマジで潰れたほうがいいぞ、つうか潰れろ。


「ふむ、まずは国民証がギルド証の提示をお願いできますか?」


 そんなもん持ってたっけ?とりあえず探してみる、なんか小さ目のタブレット位の変な金属っぽい板が有ったので、それを出してみる。


「これでいいか?」


「はい結構です、ではお預かりして確認します……、申し訳ありませんが、貴方には戦闘奴隷を使役する資格がございません、戦闘奴隷は冒険者、商人、神職、軍人以外は資格が無いのです」


 面倒くさいこと言ってきたな、お役所仕事マジ面倒、冒険者ギルドが先かそう言うのチュートリアルきちんとしないと駄目だろ。


「どうにもならんの?」


「すいません、規則ですので」


 うわー、こう言うのはもっと簡単な方がいいぞ?ネット小説やアニメとかゲームでも簡単に買えるだろ?やっぱさ、そういう所がストレスフリーじゃないとかマジ馬鹿だと思う。


「あっそ、めんどくせーけど冒険者になればいいんだな?んじゃ冒険者ギルド教えろよ、行ってきて登録してくるわ」


「冒険者ギルドしたら、この建物を出たら通リを左手に50メートル進んだ先に有ります」


「分かった、んじゃ行ってくるわ」


 おっさんに聞いた道を進んで冒険者ギルドに入る、アニメやゲームで良く見るギルドっぽい感じで大型の掲示板に色々貼り付けてある依頼書、何箇所かの受付カウンターがある、こういうのを見ると異世界に来たって感じがするな。


 とりあえず適当に空いているカウンターで、ギルドの登録方法を聞いてみることにした。


「冒険者になりに来たんだけど?」


「ここは上級者の受付カウンターです、奥の登録所に行ってください」


 暇そうなおっさんので聞いてみたがやっぱり面倒な事を言う、こう言うのはどこでもやればいいだろ、お前は暇しているだろ!隣が忙しくしているのが申し訳ないとかないん?これだからおっさんは困るわ。


「ここで出来ないのか?全く面倒なことばっか言うなぁ」


「こちらは上級者用と緊急受付も兼ねてますので、それ以外は受け付けないようになっているのです」


 どうやらこいつと話しても時間の無駄のようだ、おっさんは頭が硬いから一瞬で終わる事でも中々やりたがらない、仕方ないから別の所に行くか。


もう少し、まともなチュートリアルに出来なかったのか?女神様よ~、これはいけませんぞ、ってネットで叩かれるレベルだぞ。


 少しイライラしながら奥へ向かうと、さっきの受付の女の子以上の可愛い子が居た、年齢は16歳位だろうか?俺的にはかなりいい、黒髪ロングの清楚系で中々いい感じだ、だけどきっとギルドの制服なんだろうけどスカートが長いのが勿体無い、あれでミニでニーソだったら最高だったな。


「お、俺、と、登録し、しに来た」


「えっとぉ、冒険者登録ですね?国民証を出してもらえますか~?」


 俺は黙ってさっきと同じ板を出す、これで話が進むだろうし、さっさとかわいい奴隷をゲットしたい。


「ええと、詳しいお話って必要ですかー?不要でしたらこのままお渡ししますよー」


「あ、だ、大丈夫、話は、い、要らな、ない」


 とりあえずさっさと奴隷ガチャを進めるべきだ、どうせ聞きそびれてもリセマラ前提だし、どうでもいいだろう。


「はい~どうぞ~、がんばってくださいね~」


 笑顔で渡してくれる女、やっぱギルドはこういうのじゃ無いと駄目だよな、おっさんの受付とか要らん、そういうのはマジで萎えるからな~、萌え声の処女が出てこないとな!いい感じで女と話してテンションが上がったし、このまま奴隷をゲットしに行こう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ