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乙女系逆ハー女子の場合その4

「あ~、某大佐みたいに目が―って言いそうになったわ、あいつはザマァされる方だし私が言う台詞じゃないでしょ、ボクっ子神さまは何考えてんだよ、まったく……」


 さっきのクソ眩しい光に文句を言う声は、私の女としては低めで嫌だった声とは違い、とても綺麗な声優みたいな声になっていた。


「え?なんか声が違う、あ、そかそか、異世界の悪役令嬢に乗り移ったのか、じゃあまずは顔を確認しようっと、これでブッサイクだったら目も当てられないしな、確認は大事だって、偉い人も言っているからな」


 悪役令嬢らしく随分と立派な部屋に住んでんな、って、なんかすげー美形なんですけど、肌はハーフみたいに白いし髪はストロベリーブロンドだし、まさに戦う主人公って感じの女騎士だ。


「お~、やるじゃん!いいよ!いいよ~!テンション上がってくるわ~、これで風の様に戦う女騎士!なんだかファンタジーゲームの主人公みたいじゃん、これでハーレムを作って悪どい事してるおっさんをぶっ殺して、クソみたいな王国を打ち倒す!うっは、なんか新しい乙女ゲーの境地って感じ?ライターとして私の力が試される系じゃないか!」


 ヤバい楽しい!草はえる!こういうスカッとする系の話大好きだよ―、乙女系って、どうしてもいい話を書くのに悲恋とか入れてくるけど、やっぱライターとしてはすかっとするザマァ系話を書けてこそだよね~。


「よっしゃ、まずは私と同じ世界から来たおっさんに媚び売っているクソヒロインぶっ殺しに行こう、そっから次はそのおっさんを殺って、最後に王国を正しい形に直してやるか」


 じゃあまずは、自分の手下を拾いに行こう、私のこの世界の名前はエレーラというらしい、この国の第三王女で継承権は……、はぁ?長男にしか無いとかふざけてる?可怪しいでしょ、これは女性差別が横行してる異世界だ考え方が遅れてる、これはやっぱり天誅を下さないとね!


 このエレーラってやつは女ばっかの騎士団の団長をやっているらしい、そして女だからってコンパニオンの真似事みたいな内勤ばかりやらされているらしい、エレーラは王都でも有数の剣の使いだったみたいだし、神様チートを貰った私の力を合わせたらきっと敵なんていないと思う。


「ホント女性を馬鹿にしてる作品って気持ち悪い、女騎士が弱いとかってそれは男の願望でしょ、本気を出した女に男が敵う訳無いって事を教えてやらんいかんらしいな」


 あ~マジで吐き気する設定だわ、こう言う萌豚に媚びうるような設定が私達女を馬鹿にしてるって、萌豚の考えるヒロインって、マジで臭くてゲロ以下の匂いしかしないもん。


 あんな恋愛脳のメンヘラクソヒロインとか、リアルでいたら女に嫌われる事と間違い無しだよ?ああいうの喜んでるから萌豚は何時までたってもキモいんだ、そのくせ私みたいな美人を見つけると直ぐ発情して勘違いするのも気持ち悪い、豚は豚らしく出荷されればいいんだよ。


「って、いかんいかん、萌豚の気持ち悪さに脳味噌が汚染されてかけてたぜ!まったく、異世界に来たのに私を困らすとか、マジクズだね豚って、まぁいいや、この建物の隣に私の手下が集まってるらしいし、そいつらを私の力で強化してやって、さくっとクソヒロインを滅殺しよっと」


 ファンタジー系乙女ゲーで良く見る、宮殿とかにありそうな扉を開くとやっぱり中世っぽい石で出来た部屋に、高校のクラスくらいの人数の女子がいた。


 全員がこっちを見てて中学の頃みたいでちょっとキモイ、あの頃は私も中二病だったしリスカとかかっこいいと思って手に包帯とか巻いてたなー、いやーそういう少し痛いトコもかわいいよね私って。


「エレーラ様、おはようございます、本日はお早いのですね」


 どうやらエレーラはゆっくり朝を過ごすタイプらしい、あ~私もバイトの前は限界まで寝るからその気持わかるわ~、もし私の体にならなかったら友達になれてたかもね、いや、もう一人の私!って感じで、一心同体の親友てのも燃えるかもしれない、これはまた、私の神ライターとして腕が試される設定だわ~、ボクっ子神様随分私に期待してるのが分かるわ~、あ~つれ~わ~、才能あるってつれ~わ~。


 んじゃ、さくっとこいつら強化して、私の手足になってもらおうっと、こいつらも強くなるんだしお互い幸せでハッピーな感じ、ハッピーがリフレインする感じがいいね!優しい世界って感じがイイネ!


 ボクっ子から貰った力っ好意を持っている人は従ってくれるらしい、あとその好意の分だけ能力を強化させるバフの効果もある、このへんは乙女ゲーぽくて割といいと思う。


 なら初期の手下のこいつらは元々私の部下だし、それなりに強化されるはず。


「喜べよ、私の力であんたたちを強くしてやるよ、これで男どもの間違いを一緒に正せるでしょ?感謝して私に奉仕しろよ」


 そう言うと私は神さまにもらったチートの力を開放する、辺りに神様が出したさっきの目潰しみたいな眩しい光が広がる。


「ちょ!おま、またこのパターンかよ!眩しいなら眩しいって言えよ!こう言うプレイヤーに気を使わんのは叩かれるパターンだって!」


 そうして周りが見えなくなるくらい眩しい光が収まって、やっと目が開けれる、同じネタを短期間に繰り返すのはライターとしてはいけないって思うんだけど、あのボクっ子はちゃんと理解してんだろうか?


「あ~眩しかった、あいつらちゃんと強化されたか確認しなきゃ、で、そこのお前、いまどんな感じ?」


「すごいです!力が溢れるようです!これなら団長が言っていた男と対等に戦うことだって出来ると思います!」


 嬉しそうに私に返事をする女騎士A、でもそんな低い志はいただけませんなぁ、男なんぞと比べてる時点で虫けら以下の雑魚ですぞ、そこから教えてやらんとイカンのか、やれやれだぜ!


「馬鹿めといってやろう、貴様は愚か者だと言わざるをえないな!私達女は男に負けるような生き物ではない!この間違った世界に!私達はここから反逆する!」


 決まった!自分でも怖いくらい決まったわ、いやー私の才能が怖い、やっぱ私は選ばれる為に生まれてきた選ばれた上級国民だわ。


「さあ行くぞ!まずはクソな女の部屋を奇襲して、男に媚を売るしか能のない、メンヘラクソヒロインをぶっ殺しに行くぞ!」


 そうして私は手下を引き連れて飛び出した、早くこの世界を良くするためにやることやんなきゃね。


 クソビッチの部屋は結構近くて、一分位で着いた、部屋の前におっさん二人が見張りをしていたけど、面倒だったので気絶とかさせずにさくっと死んでもらった。


 最初は人殺すんは抵抗あるかと思ったけ何も罪悪感を感じなかったのは、やっぱり私が言ってた通りおっさんはクソで人間じゃないから殺しても、なんも罪悪感を感じないんだと思う、これで一つ私の正しさが証明されたみたいで、ちょっと嬉しいな。


 中にはいかにもオタクが好きそうな銀髪のビッチ、ロリコンが喜びそうな金髪ロリ、オタクがブヒりそうな緑髪のエルフっぽいのが居た、おそらく銀髪ビッチが、クソヒロインだと思う。


「エレーラ様……、貴方は呪に操られてしまったのですね、愚かな……、どうして私達を救ってくださる神の御心を裏切る様な真似をしてしまったのですか……」


 銀髪ビッチは宗教っぽい電波を一人で語る、宗教家の癖に男に依存するとか、お前みたいなのに神様も語ってもらいたくないと思いますよっと!あ~マジ無理だ、一目見て分かったこいつとは絶対に友達になれない、いやなっちゃいけない奴だわ。


 クラスとか一人は居る不思議系を気取った電波系のメンヘラビッチだわ、こういの男って案外好きだけど、冷静なれ、こいつすげー面倒だぞ?まぁそんな事がわからないから、私みたいな人がいらない苦労してるんだけどね。


「やかましいよ、そのうざい口を永遠にだまらせてやるから覚悟しろよ」


 私は銀髪に襲いかかると奴は盾で防戦してきた、やっぱりコイツ馬鹿だ、私の体力は無限らしいから防御してて直ぐに体力が尽きて死ぬだけなのに、そこら辺を理解できる頭が無いらしい、軽い頭のビッチらしいといえばそれまでだな。


「女騎士達!こいつらを倒すよ!一気に攻めろ!」


 そう、それに私には手下が居る、コイツが動けない内に私の部下がコイツの仲間の二人を殺してくれる、それが終わったらコイツをゆっくり殺してやればいい、完璧な作戦だ。


「貴様ら!何をやっている!総員、巫女様をお守りしろ!」


 は?応援早すぎじゃね?このビッチ運良すぎ、でもまぁ10人くらいみたいだし余裕でしょ?って!めっちゃいい感じの可愛い男の子発見!あれはちょっと欲しいかも、まぁダメージ与えてもポーションとかで回復できるんでしょ?だったら手下に軽く傷めつけてもらって確保しておこう。


「おい、女騎士A、あの可愛い男の子適当にダメージ与えて戦闘不能にしといて、後で回収するから」


「はい分かりました」


 さて、これであの子はいいとして、後は雑魚を片付けてさっさと銀髪クソビッチを殺して王族全員倒して、私達の世界からきたおっさんに私の考えた最強のシナリオ通り格の違いを見せつけてザマァしてやんないとね。


 ザマァした後は、この国を改造して正しい形に直してやる、全く悪役令嬢ってホントに忙しい、けどまぁ私は優秀だから、しょうが無いから最高のライターとして、皆が楽しくなるようなシナリを書いてやるとしよう。

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