ログアウト
短いです
展開されていた桃色の空間がおさまってから数分、メイルさんはなんだか心にあらずという感じでボーッとしている、顔が少し赤いのがきになるなぁでも風邪かな?
「⋯ハッ!?私は今どこに!?」
あ、戻ってきた。
「大丈夫?メイルさん」
「あぁうん、大丈夫だよ」
心配になったので大丈夫か聞いてみると、コクコクとうなずきながら肯定を返してきた。
「え〜っと⋯、そうそう、この後どうするの?」
何か誤魔化されたような気が⋯?まだ顔も赤いし⋯。
「どうしようかな⋯?装備はそろってるし⋯」
もう一度戦いに行くか、それとも街を回るか。う〜ん、道具屋でも見よっかなぁ⋯?
そう考えていると、
『プレイヤーの皆さんへお知らせがあります。唯今より5分後にβテスト会場にて、説明がございますので報告が終わりしだいログアウトをお願いします。繰り返します――』
説明って何のことだろう?なにか問題があったとか?
「多分私たちが泊まるビルについての説明じゃないかな?」
「あ、そっか、まだだったしね」
確かこのβテストは、一週間にわたって実施されるはず、なので参加者のためにビルをホテルに改造したらしい。さすがの資金力である。
まぁ、とりあえずは、
「ログアウトは⋯と、あったあった」
メニューウィンドウの中にあるログアウトボタンを探す。案外わかりやすいところに表示されているのを見て、当たり前かと思い直す。使用回数が多いものを目立つようにするのは当然である。
ちなみにメニューウィンドウのデザインは、それほど凝った物ではなく、白一色のデザイに直線と丸のみでできている画面。飾りといえば画面のはしの方に幾何学模様があしらわられているだけである。色やボタンの位置を変化させるくらいのカスタマイズは可能らしいが、する人は少人数だろう。
僕がログアウトしようとすると、
「あ、待って待って」
「?」
メイルさんが止めてきた、何だろう?と思っていると目の前に新しくウィンドウが一つ表示された。
『player・メイル からフレンド申請されました。 フレンドになりますか?
Yes/NO 』
どうやらフレンド申請してきたらしい、特にこれといって問題等は無いのでYesを選択する。
フレンドになると、いつでもフレンドメッセージを送れるし念話もできる、⋯カンタンに言うとメールと電話だ。他にもログインしているか判ったりする。
「じゃあまた後」
「うん、じゃあねレイくん」
メイルさんに見送られながら、僕はログアウトボタンを押した。
□ □ □
真っ暗だった視界が光が射した。どうやらカプセルが開いたらしい。⋯少し体がふらつく。
重量の方向が直立している状態から横になっている状態に急に変化したため、バランス感覚に誤差が発生したのだろうか?
そんな事を頭のどこかで考えつつ、カプセルのふちを利用しつつ立ち上がる。幸いにもめまいのような感覚はすぐに消え、正常な感覚が戻ってきた。
周囲を見回すと同じようにめまいを覚えたのか、頭を振ったりしている人が多数いた。
⋯出来るだけ宿屋がどこかで横になった状態からログアウトした方がいいかな。




