【感知】 ~CRPGではマイナーだけど~
今回は、【感知】、或いは【知覚】、【SEN】の能力値の話です。
視覚・聴覚を含めた五感、そして危険を察知する第六感に相当する能力値です。
▼コンピュータRPGではあまり見ない
この【感知】は、TRPG(卓上RPG)では定番の能力値ですが、CRPG(コンピュータRPG)ではあまり馴染みがありません。
恐らくは遊び方の違いがこの能力値の有無に反映されているのだと思います。
TRPGでは、宝箱や扉を前にしたら開ける前にまずは盗賊が能動的に罠が無いかどうか探るのが一般的で、自然と「罠探知」判定の頻度も上がるために独立した能力値になっているものと思われます。
CRPGの場合は、例えばドラクエなどのメジャーなRPGでは基本戦闘メインで、罠探知に余計な時間をかけるとプレイのテンポが削がれるために盗賊による罠の発見・解除の見せ場が無かったり。
あとはコンピュータであることを利用して、「プレイヤーの能力で」画面の中から違和感を探ったり手持ちの道具を使ったりして罠に対処したり。
他にはノーヒントの罠で容赦なく殺しに来てそもそもが死んで覚えるタイプのゲームだったり。
このような理由でCRPGの「キャラクター」が罠対処の能力値を持たなくてもゲームが成立する場合が多いです。
▼他の能力値に統合できる?
【感知】の能力値を単独で持たせなくても、他の能力値に五感や第六感の機能を含めてしまうゲームも頻繁に見ます。
例えば……
【知力】の回でも出しましたがD&Dでの【判断力】は感覚的な鋭さも含みます。なのでD&Dの盗賊は【判断力】を使って罠を探知します。
盗賊技能繋がりで【器用】に感覚的な鋭さを含めるゲームもあります。その場合は罠の発見・解除まで一まとめで【器用】判定一発で処理する事例も出てきます。盗賊の職能がそれほど重要じゃない世界観で罠関連に時間を取りたくないゲームなのだと思います。
あとはオカルト繋がりで【幸運】を使うゲームもあります。その場合は主に「第六感」的なものとして扱うようになりそうです。
さて、あなたの小説の舞台になる異世界は【感知】を使いますか? 使わない場合、他のどれかの能力値で代用しますか? それとも感覚的な鋭さを表す能力値やルールは全く使わないことにしますか?