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【器用】 ~VR時代では不要になるのかも~

 今回は、【器用】、或いは【DEX(デクスタリティ)】の能力値の話です。


 主な用途は、手先を使った細かい作業全般、鍵開けとかスリとか手品とか細工物とかですね。あとはゲームによっては料理みたいな家庭技能、絵画音楽みたいな芸術系統も入ることがあります。

 それから武器攻撃の命中率も【器用】に依存するゲームは多いですね。


 ただ一部のゲームでは【器用】の能力値が存在せずに全て【敏捷】に一本化されていることもあります。

 身体全体から指先まで含めた運動神経全般ということですな。


 日本のRPGでは【器用】と【敏捷】を別々に分けているゲームが多く、理由としては【敏捷】の項目でも少し書きましたが恐らく日本では命中→回避の判定を重視するところがあるからだと思います。

 【器用】で命中判定を行い、【敏捷】で回避判定を行い、攻撃が当たれば【筋力】でダメージを算出し、受け側は【耐久力】で軽減する。こうすると活用する能力値が分散してどれか特定の能力値が有利になったり不利になったりしなくて済むということでしょう。



▼VRで【器用】は必要かどうか


 VR(バーチャルリアリティ)=仮想現実物の小説は「なろう」の中でも一ジャンルを築いていますが、ここでVR物を書いている作者の方に質問です。

 とりあえず運動神経周りの能力値は【敏捷】と【器用】とで棲み分けしてるものとして下さい。


 Q.あなたの小説の設定だと、定番のシチュエーションとして「甲殻が硬い敵の装甲の隙間を狙って剣を突き入れる」のに必要なのは次のどれですか?


 1.【敏捷】

 2.【器用】

 3.プレイヤー自身の能力


 上記の「甲殻の隙間を狙う」にしても例えば鍵開けにしても、VRであればプレイヤー自身の身体のこなしや手の動きをキャラクターに反映できるのが醍醐味な訳ですが、その場合にキャラクターの能力値としての【敏捷】や【器用】は動きにどう影響してくるのか、意外と語られていない作品が多いようです。

 特にリアルで運動能力が高いけど【敏捷】や【器用】の低いキャラメイクをしている場合、逆にリアルの人はどんくさいけどキャラの能力値は高い場合、どうでしょう?


 「キャラクターの能力値優先」でVRでの動きにシステム側から補正なりペナルティなり干渉してくるのも一つの手です。ただその場合はあまりにキャラクターと中の人との能力に差がありすぎるとキャラを動かし辛くなりそうですね。この辺りはVR技術が高ければ難なく克服可能かも知れませんが……


 逆に「プレイヤーの能力優先」で思い切って能力値の【敏捷】や【器用】を無くしてしまうのも有りだと思います。身一つで勝負する極めて漢らしい空間になるかも知れませんが、VRに入ってまで現実の身体を引きずりたくない人も居ますから何らかのフォローは欲しいところですね。


 この点、VR物なのにVRの特性を突き詰めずに既存のコンシューマーゲームから能力値をパクってきただけの作品が多いように思えますので、そこから一歩脱却を目指すと良いのではないでしょうか。

 もしその辺りの設定に手を回す余力がありましたら、VR物はSFジャンルですので科学的・理論的な考証が(この際こじつけでも良いので)作品内で説明されるとベターだと思います。



▼紹介コーナー


 【器用】を描写・表現する上で重要な「鍵開け」の描写に拘った作品がありましたので、ここでご紹介いたします。

 鍵の仕組みや鍵開けの手法について詳細に語られており、非常に興味深いです。


『異世界でも鍵屋さん』

(http://ncode.syosetu.com/n1629ch/)



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