【アイテム】 ~HPポーションってアリ?~
武器防具と来たら次は【道具】あるいは【アイテム】の番なのは必然ですよね。
そんな流れで道具や道具袋のお話をしたいと思います。
▼HP/MPポーション
ゲームに出てくる回復アイテムと言えば、「薬草」「グミ」「食べ物」そして「ポーション」が一般的ですが、たまに「HPポーション」というそのまんまな名称のものが登場します。
皆様は、HPポーションという名称、違和感無く受け入れられますか?
HPポーションが作中アイテムとして成立するためには、ステータスやHPといった概念が作中人物の間で常識として広まっている必要がありそうです。そういった観点で考えるなら、ステータスを知る手段も主人公の専売特許とかではなく、町の施設等で簡単に見てもらえるものでなければ不自然かも知れません。
そんな訳で、アイテム名を決める際は世界観と矛盾の出ないようにご注意下さい。
まあ、一ひねりしてHPポーションの正式名称が「ヒューレッド・パッカート製薬株式会社製青12号」とか、社名だったりブランド名だったりという手も使えないでもないですが。
滑ると悲しいこと請け合いですので、素直にヒーリングポーションとかポーション・オブ・キュアウーンズとか判り易さ重視で良いのではと思います。
余談ですが、「ポーション」は直訳すると「水薬」でして、薬草とか丸薬とか軟膏は「薬」カテゴリには入ってもポーションには含まれません。
▼アイテムボックスの謎に迫……らない
いわゆる「インベントリ」「アイテムボックス」「異次元バッグ」「大きな袋」と呼ばれる、アイテムを沢山収納できるアレのことです。
昔のRPGだとこういう便利な収納具が無くてアイテムの持ち運びが大変でした。
例えば昔のコンピュータRPGだと、1人当たりの持ち運べるアイテムの個数が大体8~10個ぐらいのものが多かったです。
重量ではなく個数で管理していたので、例えば薬草10株でも鋼の鎧10着でも同じ扱いだったのです。
当時のコンピュータの処理能力上仕方ないことでしたが、今考えるととてもシュールですね……
TRPG(卓上RPG)だと個数よりも重量で管理するのが一般的で、アイテム毎に重量が決められていてキャラクターの筋力に応じた総重量を持ち運びできるルールのものが多いです。
持ち運ぶアイテムが増えてくると、馬とかロバとか馬車を買って荷重限界を引き上げることが多いですね。
で、そういった所持アイテムの個数や重量限界は、正直ゲームとしては煩雑で面白みの無い要素ですので、最近のコンピュータゲームはアイテムボックスを導入して処理を簡略化しているものと思われます。
「なろう」内ではこの手のアイテムボックスの枕詞に「ゲームでお馴染みの」とついたりしますが、一応ゲームでもこういう変遷を辿ってきて比較的新しい文化だったりする訳で、実はそこまでお馴染みな訳ではなさそうです。
これを無制限に使えると輸送や保存に絶大な影響を及ぼしかねないですので、物語の設計上、どの程度便利にしてどの程度不便にするのが一番話が面白くなるか考慮なさると良いと思います。
そして余談ですが、「異次元バッグ」はbagつまり鞄で、「バックパック」はbackなので背負い袋です。お間違えなきよう。
更にどうでも良い話ですが、紅茶を煎れる時のティーバッグはtea bagつまり紅茶鞄で、ティーバックにするとまた別の装備品になってしまいます。
▼冒険者セット、大解剖!
TRPGだとお馴染みの冒険者セットですが、コンピューターRPGだと面倒なので意図的に省く道具類かと思います。
そこで、あまりよく知らない方のためにも、「平均的な冒険者さんは一体どんな道具を持って歩き回っているのか」少しご紹介します。一部シーフ用ツールも混ざっていますので好みに応じて取捨選択して下さい。
・背負い袋、バックパック
遠距離を歩く冒険者には必須の背嚢です。大きい物や細々とした物を放り込みます。
アイテムボックスがあれば代用できます。
・水筒、水袋
水や場合によってはお酒を入れるための水筒や皮袋です。
水魔法があれば代用できるかも知れません。
・毛布
野営用に地面に敷いたり被ったりします。また丸めて囮人形みたいな使い方もできます。
収納に余裕があれば野営用にテント等を持ち歩く冒険者も居ます。
「マイルーム」とか「ホームドア」と呼ばれる自分用の隠れ場への扉を出す魔法で代用できることも。
・ロープ
物を固定したり引っ掛けて崖を上り下りしたりに使います。
マジックロープとかバインドの魔法で代用できることも。
・火打石、火口箱
着火に使います。焚き火や料理等。
火魔法があれば代用できます。
・たいまつ、ランタン
明かりが必要な時に使います。当然ですが着火する道具が無いと役に立ちません。
光魔法があれば代用できます。
・調理用具
フライパンとか鍋とか包丁とかのセットです。旅の途中で自炊する人用です。
アイテムボックスに出来たての料理を大量に確保していれば不要かも知れません。
・筆記用具
読み書きできないキャラでも、遺跡の奥等で見かけた謎の石碑等を写し取るのに使えます。
スマホのカメラ機能があれば代用できます。
・長い棒
いわゆる「10フィート棒」です。罠のありそうな場所を探るのに使えます。
適当に攻撃魔法なんかをバラ撒いて代用することもできます。
・鉤フック
ロープに結び付けて投げて引っ掛けます。
飛行魔法があれば代用できそうです。
・くさび&小型ハンマー
開いた扉が閉まらないように固定したり、壁に打ち付けて足場にしたり、用途は様々です。
念動魔法や飛行魔法があれば代用できそうです。
・手鏡
曲がり角の向こうや罠のありそうな鍵穴等を安全に確認するために使います。
光魔法とかで代用できることも。
結論としましては、チート魔法TUEEEEE! という感じで……
▼紹介コーナー
『彼と彼女と異次元バッグ』
(http://ncode.syosetu.com/n9262bp/)
異次元バッグを介して日本と異世界をアイテムが行き来する物語です。
こういう異世界物も面白いですね。