【武器/防具】 ~ビキニ鎧がこの先生きのこるには~
今回は【武器】&【防具】、いわゆる装備品についての話です。
尚タイトルのルビは、「ビキニアーマーがこのさきいきのこるには」とお読み頂きたいです。
▼武器と攻撃属性
まず、武器を装備する第一のメリットは「攻撃力を上げること」で異論は無いと思います。実質、昔のゲームでは武器のデータは名前と攻撃力だけだったものも多いです。
最近のゲームになると、攻撃力以外にも色々な要素が追加されてきました。
・攻撃属性
例えば刀や剣のような「斬る」攻撃、槍や弓矢のような「刺す」攻撃、素手やハンマーのような「叩く」攻撃、のように攻撃属性を幾つか設定するゲームがあります。
また、西洋剣や斧は刀や包丁に比べると刃の角度が大きく、「切り裂く」や「叩き切る」攻撃として刀と別系統と扱うケースもあります。勿論どちらも一長一短があり、どちらかが一方的に優れているという訳ではございません。
いずれにしても、武器の攻撃属性が設定されているゲームでは、属性に応じて敵の体組織や防具との相性を判断したりします。例えばゼリー状タイプのスライムだと「斬り」に弱く「叩き」に強いとか、チェインメイルだと「刺し」に弱いとか。
このように攻撃属性が重要になるゲーム世界の場合、ハルバードのように複数の属性を使い分けられる武器が脚光を浴びる展開もありそうです。
・装備制限
職業やレベルや能力値等で武具の装備に制限が課せられるゲームもありますね。例えば重い武器は筋力が高くないと使いこなせないとか。
また、聖職者は刃のある武器が持てないとかエルフは金属装備がNGとか、世界観次第で特殊な制限も考えられます。
・武器の長さ、射程
アクション物のゲームだと、武器の長さがそのまま攻撃射程になるシステムもあると思います。
一般的には射程が長い方が有利ですが、長物だと振り回す時の遠心力も大きいですので相応の筋力が必要になるでしょう。
また、狭いダンジョンや室内戦のような状況だと、長い武器はかえって邪魔になる展開もあります。
リーチの違う幾つかの武器を携帯しておいて、状況に応じて使い分けるのがプロの嗜みでしょう。野外で活動する冒険者であればナイフや手斧はサブ武器としてほぼ必須だとか何とか。
・武器の耐久力
ゲームによっては、使えば使うほど武器が消耗するゲームもあります。刃こぼれとか金属疲労とかを数値化するシステムですね。
現実的に考えると、レイピアみたいに細くて軽い武器は耐久力が低く、ハンマーみたいに多少欠けても使用感の変わらない武器は耐久力が高く設定されているものと思われます。
また、魔剣とか聖剣とかそういう特殊な武具は耐久力が減りにくかったり自動修復機能があったりする事もあります。なんて卑怯な。
▼防具と装備部位
防具についても、武器と同じように「攻撃属性との相性」や「装備制限」や「防具の耐久力」が設定されているゲームがあります。
ただ、防具は武器ほどにはロマンを刺激しないですので、煩雑にならない程度に留めておいた方が良いと思います。
また、防具で重要になるのが「装備部位と防御力の関係」です。世界観が現実に近ければ近い程、「何処に攻撃を受けたか」「攻撃を受けた部位が防具で守られているか」の判定が重要になっていきます。
具体的に言うなら、「頭に攻撃を受けた場合に、鎧の防御力は有効か無効か?」ということです。例えばドラクエみたいに防具の防御力を合算するようなシステムなら有効でしょうし、部位ごとに別々に防御力を算出するようなシステムでしたらきっと無効でしょう。
特にライトノベルの女戦士さんとか、胸当てだけつけて頭が無防備だったり、ミニスカで生足露出していたり、手も手甲どころか手袋すらつけずに指先が剥き出しだったりと、珠のお肌が全然守れてない危うい格好で戦う正に勇者な生き様が多いようにあります。その場合はゲーム的な防御力合算システムじゃないとやってられないでしょうね。
ただこれは一概に作者さんの責任ではなく、作中では重武装の描写があるのに絵的に映える理由でイラストレーターさんが気を利かせて軽装にアレンジする例もあるみたいです。
書籍化を目指す場合は、ヒロイン描写についてどこは譲れないとかどこで妥協できるとか一定の線引きをしておくと良いでしょう。
ちなみにRPG黎明期は女戦士と言えばビキニアーマーでしたが最近はネタ装備でしか見ませんね。こう、流行り廃れのサイクルの目まぐるしさを感じます。
10年、20年後には重武装の女戦士ブームが来るかも知れません。
▼紹介コーナー
『迷宮都市のアンティークショップ』
(http://ncode.syosetu.com/n6750cg/)
様々な武具や道具を鑑定するアンティークショップを舞台にした小説です。
ラノベでは珍しい、フルプレート(全身鎧)の女性キャラも出ます。