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【スキル/魔法】4 ~系統・属性あれこれ~

 【魔法】の話の続きです。今回は【魔法】の大分類としての「系統」や「属性」の事例を並べてみます。



▼魔法使い魔法+僧侶魔法


 古典から新作まで、比較的よく見かける分類法だと思います。

 攻撃や攻撃補助主体の「魔法使い魔法」または「黒魔法」と、防御や回復主体の「僧侶魔法」または「白魔法」の対比です。


 作者さんは自作世界の防御・回復系統を「僧侶魔法」型にするか「白魔法」型にするか熟考されることをお勧めします。

 僧侶魔法型なら、その世界の宗教や信仰や教義、それに魔法との関わり等を予め世界設定の一環として考えておく必要があるでしょう。面倒臭い作業ではありますが、その分世界観に深みをもたらせます。

 対して白魔法型だと宗教的にニュートラルなので気楽な利点が有ります。宗教問題は迂闊に踏み入ると地雷原だったりしますので特に書き慣れていない作者さんは余計なリスクは避けておくのが良いかも知れません。


 ファンタジー世界の宗教観は深く考え出すとそれだけでエッセイが1シリーズ書けてしまいそうな重たいテーマですのでここではさらっと流しますが、ゲーム的に重要な質問だけ少し挙げておきます。

 ・僧侶魔法の強さは信仰心や徳の高さと相関を持ちますか?(要は、「信仰心は無いけど僧侶魔法のレベルは高い」というタイプのキャラが存在する余地がありますか?)

 ・高レベルの僧侶が悪に走った時、僧侶魔法を取り上げられたりしますか?

 ・邪神の神官も僧侶魔法を使えますか?

 D&Dとかだと、僧侶やパラディンが悪に走ると容赦なくペナルティを受けます。その分、そういうシステム的な裏づけがあるからこそ高レベルの僧侶やパラディンは人格者として尊敬されたりします。

 こう、真面目な世界観で真面目に僧侶をやろうとすると割と大変なんですよ、というお話でした。



▼上記+召喚魔法、精霊魔法、時空魔法


 で、作品によっては、上記の「魔法使い魔法」と「僧侶魔法」に+αで「召喚魔法」や「精霊魔法」や「時空魔法」等が加わることもあります。


 召喚魔法はファイナルファンタジーが有名ですね。召喚獣とか幻獣とかを呼び出して戦わせる魔法です。

 召喚獣と契約を結ぶ為には1回戦ってこちらの力を見せつけないといけない手順があるゲームが多いですよね、物語的にはパワーアップイベントとして美味しいですがそればっかりにかまけてるとエタりますので注意が必要です。


 精霊魔法は召喚魔法に近いですが、精霊を呼び出すというよりは自然の中に内在する精霊の力を借りると言った方が近いですね。

 ロードス島やソードワールドRPG辺りでエルフさんが自然と会話する感じのイメージです。


 時空魔法は作品によって強弱まちまちですね。

 ゲーム的には「リレミト」や「デュマピック」等の便利な移動魔法や座標魔法、「ヘイスト」のような補助魔法、「デジョン」や「ディストーション」のような攻撃魔法が主体でしょうか。時空魔法でカテゴライズせずに魔法使い魔法や僧侶魔法に含めるケースも多いです。

 「なろう」内の作品では、時空魔法は瞬間移動したり空間切断で確殺したり時間遡及したりご無体な効果が多いですが、強力すぎる魔法はストーリー破壊に繋がりますので注意が必要です。



▼地水火風(+光闇)


 いわゆる「エレメンタル」が属性ごとに存在する世界で多い分け方でしょうか。西洋ファンタジーに似合いますね。

 光闇の属性はお好みで。人によっては「闇=光の無い状態」と定義して光だけ追加して5属性にすることも。


 元のギリシャ哲学的な考え方では、純エネルギー(火)、気体(空気)、液体(水)、固体(土)で属性分けしていたようです。その定義に従うと雷=火属性に入りますが、実際のゲームだと雷魔法は風属性が多いですね。

 雷の他にも、樹属性や回復魔法等、どの属性に含めるか個性が分かれるものがありますので、予め考えておくと良いでしょう。


 あと、この分け方だと大抵、火と水、風と土、光と闇がいわゆる「反対属性」で、互いが互いの弱点になるような力関係に設定されやすいです。

 弱点を突いた時にゲーム的にどう処理するかも、予め決めておくと話の展開に矛盾が無くなります。



▼木火土金水


 こちらは東洋風の「五行」ですね。こちらは詳しくないのでWikiからの抜粋情報になりますが、属性同士の力関係は以下のようです。

 >「水は火を消し、火は金を溶かし、金でできた刃物は木を切り倒し、木は土を押しのけて生長し、土は水の流れをせき止める」


 玄人好みで味のある属性分けだと思いますので、世界観によってはこちらを採用してみるのは如何でしょうか。



▼無属性魔法


 主要属性以外の魔法が「無属性」にカテゴライズされていることがあります。「なろう」内では人気があるのかないのかよくわからないことになってますね。

 具体的には、マジックミサイルで属性の無い魔法ダメージを与えたり、念動で手を触れずに物を動かしたり、空間魔法や情報魔法辺りまで手を伸ばしたりと、無色・無機質なものが多いですね。


 実際のゲームだと、相手の属性や耐性に関係なく安定したダメージを与える無属性魔法は一定の人気があるものです。なので「この世界では無属性は不人気」の展開にしたい場合は説得力のある背景や設定を用意するのが良さそうです。



▼その他、特殊な系統/属性


 上記の系統から外れやすい少し特殊な魔法系統を短くご紹介します。


 1.身体強化

 筋力や敏捷を強化する魔法です。「なろう」内の作品でも比較的よく見ます。

 変わり種だと、視覚や聴覚を強化したり両手利きになったり超音波視覚や赤外線視覚みたいな超感覚を得たりするものもあります。


 2.占術、神託

 占いや預言等で本来知りえない情報を知りえるものもあります。ただ魔法カテゴリに入れて良いかどうかはかなり微妙ですのでご利用の際は小説の世界観とご相談の上でお願いします。


 3.死霊系

 いわゆる「ネクロマンサー」ですね。

 死体を召喚したり操作したり、死体から情報を聞き出したり、自分自身が死体(例:リッチ)になったりと、冒涜的な魔法が多いです。

 基本的には「悪の魔法使い」ポジションの人用でしょうか。たまにリッチが主役の小説もありますのでアイディア次第です。


 4.エンチャント系

 武具や道具に魔力を付与する系統の魔法です。

 一時的な魔力付与する補助魔法から永続的なマジックアイテムとして作る魔法技術者まで、生産系が好きな方には夢が広がる系統ですね。


 5.技術系

 GURPSの「テクノマンサー」みたいに、SF世界で魔法使いを出す時に便利な系統です。

 機械と意思疎通したり、治癒魔法の亜種で機械を修理したり、指先から放射線を飛ばしたり、金属やプラスチックを加工したりと、技術レベルの高い世界ならではの魔法です。



▼紹介コーナー


『異世界落語』

(http://ncode.syosetu.com/n6611cg/)

 「踵属性」という前代未聞の属性があります。

 話自体もコメディとシリアスの配合が絶妙で、RPG風異世界と落語とを上手くミックスさせています。


『土魔法に栄光を!』

(http://ncode.syosetu.com/n4807ca/)

 書籍化された有名作品ですが。

 地味な土属性魔法の地位向上を目指す物語です。



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