2話:女の子と男
「はぁ...はぁ...」
私は今エルミアの森を全力疾走している。ただ趣味や修行で走っているわけではなく何処かの国の刺客に追われていた。
刺客の武装から考えて明らかに捕縛ではなく暗殺だということが見てとれる。
「はぁ...はぁ...【エナジーウィップ】!」
魔力を鞭のように物質化して広範囲をなぎ倒す。
だが相手もプロ、こんな攻撃でしとめられるならば全力疾走で危険な森を走ってなどいない。
振るった鞭を屈んで、飛んで、弾いて回避し止ることなく私を追ってくる。逃げ始めてから30分この間に何度も魔法を使っているため体内魔力はほぼ限界
今私が逃げ切れているのは風魔法の移動補助をかけているからで補助が切れたら1分も経たずにつかまってしまうだろう。
「鬼ごっこは終わりだ」
男の一人が暗器を投げ暗器が私の近くの木に突き刺さる。
「【爆】」
投げた男が言霊を発動し暗器を爆発させる。
「きゃああああああああああ!」
爆発で飛び散った木の破片や石などで私の皮膚が所々裂ける。
「う...ぐぅ」
「さてさて。ゲームオーバだな、お姫さん。運が悪かったと思ってあきらめてくれ」
目に光が灯ってない男が手に持った和剣を振り上げ...下ろした
.........がいくら時間が経っても斬られる衝撃は来ない
「よってたかって~女の子を虐待ですか~?そんなのはいただけないね~うん。いただけないよ~」
さっきまで聞いたことない声に反応して目を開けてみると私より小さいくらいの【女の子】が和剣で攻撃を防いでいた。しかもその女の子、コンテストに出たら間違いなく優勝するであろう美貌。
「まぁ...そんなおじさんたちは僕がゆるさいないぞ~っとね」
頭上で受けていた剣を右に弾き刺客の懐に入り込み横に一閃。
「な...ん......」
ズルリっと音をたてながら上半身と下半身が分かれ血が噴出す。
その光景を見た仲間が何が起きたか分からないという風に一瞬ボーッとしたがすぐに我に戻り【女の子】へと武器を向ける。
「1、6、8、15、22、...52かぁ~まぁできないこともないけど守りながら戦うって初めてだからな~。
優~手伝って~」
数をかぞえ、女の子が『ユウ』と言う仲間に助けを求め声を上げた。
......ァ
どこからか小さい声で何かが聞こえてくる
...アァァァ!
次第にその声は大きくなっていき。
「ヒャッハアアアァァァァァ!!!」
頭上から傍から見てもすさまじい魔力が込められていることがわかる二つの大剣を持ちながら落ちてくる。
ミシッと土が沈ませ敵の真ん中へ着地し、自分の顔を守るように交差させていた腕を交差から戻すように勢いよく戻す。もちろん剣を持っていたので落ちてきた男の前方にいた刺客は横に真っ二つになり地面に倒れこむ。
「おーおー。こんな程度でよくもまぁ刺客なんぞできるなぁ」
「まぁ~いいじゃない~こんな刺客でも雇えば駒にはなるんだから~」
「ま、そらそうだわな【我流:空閃】」
男が黒い大剣に魔力を込め、横に薙ぐ。すると黒い大剣から魔力の剣閃が出現し凄まじい速度で私たちの方向へ飛んでくる。
その間にいた20ほどの刺客も剣閃の速さに反応できずに剣閃の餌食になる。
「こっちに飛ばさないでよ~」
女の子は右手でパシンっと剣閃をはたいて右に飛ばし、右にいた10ほどの刺客が絶命。
「【変形・鞭】まぁ~終わりにしようかぁ~【舞踏鞭:血のワルツ】」
刺客の攻撃をギリギリで避けて刺客の肌をスレスレで移動し鞭をふるい敵を絶命させていく。
そして最後の一人を殺した後に私に目を向けられ、体がビクリと反応してしまった
「あ~そんなおびえないでよ~傷ついちゃう~。まぁそれはおいといて~なんでこんな所にいたの~そして刺客に追われてたから結構なお偉いさん~?」
「.........」
「言いたくないなら俺たちはいいけどな」
「いえ、命の恩人に名前を言わない、というのも無礼ですから名乗らせてもらいます。」
私の名は【メイフェス王国の第1王女エルラント・ル・メイフェス】と申します。」
なんだこの駄文