タイトル未定2025/11/18 08:28
昼休みを告げるベルが職場内に響いた。
「石田さん、お昼行きましょう!」
背後から、明るい永田の声が聞こえた。
その時俺は、弁当箱を机の上に置き、弁当箱を包んでいた布を広げていた。
「えっ、今日弁当?」
「うん」
「珍しい!」
「うわぁ、二段弁当だぁ。このタッパーの中身、フルーツが入っているんじゃ。いいなぁ。少し分けてくださいよ」
「やだよ。あげないよ」
「ケチ〜」
少し離れた場所で、桐野と話をしていた白鳥が、永田を呼んだ。
「永田ぁ!置いていくぞぉ!」
「わぁ!待ってくださ~い!」
永田は、慌てて白鳥の方へ走って行った。
白鳥と桐野と永田の三人が、職場から出て行く。
最後に職場から出て行った桐野は、職場を出る時俺の方をそっと振り返り、俺に微笑んだ。
目の前にある二段弁当。
今朝職場に入る時、桐野から受け取った弁当だった。
桐野たちがいなくなり、俺は職場から見える青空を見上げた。
今はあの頃とは違う仲間がいて、俺はもう独りじゃない。
五年後……十年後……俺の側にいるのは、誰なのか。
いつまで経っても紀子を想い続けながら、一生独りかもしれない。
先のことなんて、わからない。
でも、これだけは言える。
俺はこの先誰といても、紀子のことは忘れない。
いつか俺の命が尽きたら、そしたらその時は……。
「君の側で会おう」
この「君の側で会おう」は、「赤いバラと白いバラ」に登場したボーズのその後のストーリーです。
「ボーズ」は、「石田和真」と名前を明かして、登場します。
ボーズと紀子の、その後を書きたかった。
和真と桐野の行方は?
悩みながら、最後はこのようなカタチで終わりました。
暗く心を閉ざした、紀子のエピソード。
ボーズの名前の由来。
ボーズが、バンドに入ったきっかけ。
「赤いバラと白いバラ」の外伝として、書きたいと思います。
予定ですが。
2014・12/14(水)
改定
2025·10/12(日)




