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タイトル未定2025/11/16 19:57

 職場の自分の机の椅子に座った時、永田が声をかけてきた。

「おはようございます!」

「おはよう」

「ねぇ、ねぇ……」

 永田は俺の背後から、両手を回しながら言った。

「昨日は、どうだった?」 

「えっ、何が?」

「もう~この、お・と・ぼ・け。桃子ちゃんとだよ!」

「別に」

「別にって……あれから、何処行ったんだよ?二人で二次会?それとも……あ~っやること、やっちゃった?」

「やるも何も、地下鉄に乗って帰っただけだよ」

「はぁ~?」

「帰る方向違うから、地下鉄のホームで別れたけど」

「桃子ちゃんを、家まで送らなかったんですか?」

「うん」

「何、やってるんですかぁ!」

 永田の呆れた顔をぼんやり見ていると、背後から白鳥の声が聞こえた。

「う〜っす!」

「白鳥さん!昨日はどうも」

 永田が挨拶をした後、俺も白鳥に挨拶をする。 

 白鳥は、俺の背後から抱きついている永田を見て言った。

「朝から何、ホモってんだよ!ほらほら仕事しろ!」


「おはようございます!」

 会社の玄関ホールに、挨拶が飛び交う。

 会社の制服を着た受付嬢の友田桃子は、俺と同期の杉尾由貴 (すぎおゆき)と一緒に受付にいて、会社にやってくる社員に挨拶をしていた。

 そこへ、スーツ姿の桐野明美と松本弘美がやってきた。

「おはよう!」

「おはようございます」

 友田と杉尾が揃って頭を下げると、桐野と松本は受付の前に立った。

「桃子、昨日はあれからどうなった?」

「え~なになに?」

 松本が友田に聞くと、興味津々と言った感じで杉尾が聞いてきた。桐野が答えた。

「昨日、企画部の男三人と私と弘美と桃子の六人で飲みに行ったのよ。店を出た後桃子、帰るって言いだしたの。ちょうど、石田君も帰るって言うから、石田君に桃子を頼んだのよ」

 顔を真っ赤にしてうつむく友田に気がついた杉尾は、友田をからかい気味に言った。

「もしかして桃子、石田君狙い?」

「正解!」

 松本が言うと、杉尾は乗り出してきた。

「で、どうなったの?」

 真っ赤になってうつむいたまま、友田は答えた。

「どうなったって……あのまま、真っ直ぐ家に帰っただけ」

「でも、送ってくれたんでしょ」

 友田は下を向いたまま首を横に振り、桐野と松本と杉尾は顔を見合わせた。

「は~桃子が、石田君をねぇ~」

 ため息まじりに言う杉尾に、探るような目つきで松本が言った。

「由貴は、石田君と同期だったよね。少しは惚れていたんじゃないの?」

「わ、私は……そりゃ、いいな~って思った時もあったわよ。でも、石田君背ぇ高いし、可愛い顔してるし。石田君ファン多いし」

「そうなんだ。桃子、ライバルが多いわね」

 友田はうつむいたまま、杉尾の言葉を聞いていた。

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