表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/36

タイトル未定2025/11/17 21:51

 出社した俺は、軽く深呼吸をして歩き出そうとした時だった。

「おはようございま~っすぅ!」

 背後から、永田の大声と共に背中を思い切りたたかれた。

 俺は目の前のガラスに、したたか顔面を打ち、しゃがみこんだ。

 ……撃沈……。

「わ……わ……石田さん。すみません!大丈夫ですか?大丈夫……」

「……な、わけないだろぉ!」

 俺は額を両手で押さえながら、立ち上がって言った。

「うわぁ、腫れてる!」

 永田は、俺の額を触ろうとした

「よせ」

 俺は、永田の手を払いながら言った。

「そんな……心配してるんすよ」

 永田は、情けない声を出した。

「おはようございます」

 受付から、友田と杉尾の明るい声がロビーに響いた。

「おはよう」

 俺と永田は、声を揃えて挨拶をした。

「石田さん……大丈夫?」

 受付から一部始終を見ていた友田が、心配そうな顔を俺に向けてきた。

「大丈夫……って言いたいけど痛いよ。バカ照、行くぞ」

 そう言って、俺は歩き出した。俺の後を永田が愚痴りながらついてくる。

「バカは、余計です!」

「バカだから、バカに、バカって言ったんだよ」

 

 永田と職場に入った俺は、主任に呼ばれた。

 主任の机の前には、桐野が立っていた。

俺はカバンを自分の席へ置き、急いで主任のところへ行った。

「おはようございます」

「おはよう。今、桐野君にも話したが。今日、我が社の工場の主任と部長が挨拶に見える。悪いが、お茶を用意してくれ」

「はい」

「その時、今までのデータを先方に見せてやってくれ」

「はい」

「じゃ、頼んだよ」

 俺と桐野は主任の席を離れて、データを用意した。

 データの用意をしていると、桐野が言った。

「おでこ、腫れていない?」

「ああ、これ」

 俺は、永田の方を見ながら言った。

「どっかのバカが、見境なく背中どつくから、勢いあまってガラスにぶつけました」

「やだ……大丈夫?」

「だいぶ、痛みはとれて……」

 そう言いかけた俺の目の前に、白鳥がやってきた。

「お~っすぅ!」

 白鳥は言いながら、俺の額を指で思い切りはじいた。

「いっ……てぇ~」

 ガラスにぶつけた額に、まさにクリーンヒット!俺は両手で額を押さえた。

 そんな俺に、白鳥は容赦なく言った。

「……んだよぉ。これくらいで、大げさだな!」

 白鳥は周りにいた社員に、挨拶の声をかけながら俺の側から離れた。

「……大丈夫?」

 桐野は、笑いをこらえて言ったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ