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Monster3

「ゔぁあああああああああああああ」

バァーン

「ゔぁ!ゔぁ!」

え?さっきまで僕は動けなかったよね…それにダメージを受けていて、まともに動けないはずなんだけど

息…上がってんな…


「!?」

僕ってこんなに骨むき出してなかったよね?

「!?痛い…骨がむき出しになってるところが…」

「ギャシー」

「くる!」

「ゔぁあああああああああああああ」

か…体が勝手に…


「ヴォオオ!ヴァア」

バッ!バッ!

なんだこれ…こんなに僕動けないぞ…

なんだこれ…自分殴ってるのに…自分の意志で殴っていない…まるで自分じゃない”なにか”が動いてるようだ




「どうやら実験は成功のようですね」

「なに勝手にやってるのですか!私の息子ですよ!」

「いいじゃないですか。彼はヒーローになるのですよ」

「あの子はこんなこと望んでない」

「それにあなたの息子だって…」

「仕方ありません。実験には代償が付き物ですから」

「あなたには親心はないのですか!」

「なんですか。それは」

「!?あなたという人は…」


「そんなことよりも見てください!素晴らしい!あなたの息子さんは」

「数ヶ月前から、バケモノの細胞を少しずつ入れていました」

「まあ適応するかはわかりませんでしたが」

「たしか前にも何人か人間の体にバケモノの細胞入たのですが、適応しなくて死んだ者もいましたね」

「あのですね!あなたのそういうところがあの悲劇を生んだんじゃないですか!!」

「もう過去のことはいいじゃないですか。それより私はあなたの息子さんがバケモノを倒して世にいるバケモノを撲滅してくれたら私の功績は大きくなる」

「人の家族を巻き込まないでください!」

「なにをいってんですか?これは世界を救うために必要なことなんですよ」


「結局は…結局はあなたは自分の名誉が欲しいだけですよね!」

「いいですね。名誉!ええ!欲しいですよ。だからバケモノの開発に携わったんですよ」

「ですがバケモノはあの悲劇のせいで世に出てしまいましたよね!?」

「ええそうですね。ですがその世にでてしまったバケモノは彼が駆逐してくれます!」


「あなたがバケモノを生み出さず、悲劇を起こしていなかったら平和でしたよね!?それにあの子は今、戦わずにすんだのに…」

「それは結果論です。私は元々、バケモノは量産型の家畜として作りました」

「未来に来る食糧難を救うためにね」

「食糧難?」

「ええ。そうです。この世界は人間が増え続け、未来には食料がなくなると考えられます」

「ですがバケモノはあの悲劇で人間が今もバケモノによって食べられているんですよ」

「ええ。それは設計ミスでした。ですが増え続ける人間を食べてくれて、未来の食糧難はなくなります」

「あなたは人の命をなんだと思っているのですか?」

「くだらないですね。そんなことを考えては結局、人間は進化できません」

「私は人間の進化のためにこの仕事やっているのですよ」

「まさに、彼は人間の進化といえるのではないですか」

「勝手に私の息子を改造しておいて、進化ってなんですか!?」

「あの子は望んでいないですよ…」

「改造なんて失礼です。これは人類にとって大きな一歩になる」


「もう私たちに関わらないでください!」

「いやですよ。彼が唯一バケモノの細胞に適応したのですから、貴重な実験体を手放すわけないじゃないですか」

「やっぱり…あなたって人は…」

「これも人類のためですよ。我慢してください」

「もういいです。あなたにはうんざりしました。これっきり私たちに近づかないでください」

「・・・」



「ゔぉああああ」

ブン!ブン!グサッ!

「ギャギャシー」

ブシャー


なんでこんなに動けるんだ…僕って一体…

やばい…ち…血…が…欲しい。本能的に求めている血を…さっきのバケモノみたいに…


「ガァアアア」

ブシャー!

バケモノのち…血だ。やばい体が勝手に…

ゴクッ!


「ゔぁああああああああああああああああ」

バン!バン!

「ギャギャシー」


「ヴォオオアアアアアアアア」

バシャーン!

「ギャシシシ」

ポタポタ…


なんで僕、バケモノの頭を引きちぎったのだろうか…さっきから僕…体がおかしい

普通、血なんて飲まないだろ?しかもバケモノからでてきた得体の知れないものを飲むか?

それにバケモノを倒したのは僕だけど僕じゃない。体が勝手に動くのだ


「ゔぁ!ゔぁ!」

さっきから息が荒くなっているな。まるで野生動物のように…


「!?」

今気づいた。僕ってこんなに肌が灰色だっけ?なんだこれ。やっぱり変だ。どうしたんだ僕の体

それにさっきまであっためまいなどがなくなっている。なぜだ


トコトコ…

「か…鏡…」

「は!?」

鏡を見て僕が驚いたのはそう。僕自身だ

僕自身が異形のバケモノになっていたのだ。そこでようやく理解した。僕が何者なのかを。僕はバケモノだったのだ。そしてなぜ僕があのバケモノを倒せたのか。なぜあんなに身体能力が上がったのかを理解した


「!?」

え?急に体が戻ったぞ?なぜだ。なにか理由があるはずだ。じゃあなぜ僕がバケモノになったのか考えてみるか…

たしかバケモノが来て叫んだ気がする。そこから体が勝手にバケモノを倒そうと動いた

やっぱり何が原因なのかわからない。どうして…


「ゔぇ!」

やばい吐血してきた。倒れそう。やばい意識が…

バタッ!

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