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ロストPC無双  作者: 不幸な賢者
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終わった人の続き

初心者です。ご指導ご鞭撻お待ちしております。

コメントしていただけるとやる気出ます。(怠け者)

ある新聞の記事の抜粋

××××年6月6日、○○町を未知の災害が襲った。一晩で町ひとつが壊滅状態に陥り多くの死者がでた。原因はいまだにわかっておらず国による調査が進められている。またその現場から唯一保護された生存者も、災害でのショックか記憶を失っている他、精神的な疾患もみられ国立△△精神病院にて治療中であるとされている。


××××年7月31日、○○町壊滅事件における重要参考人であった獅子翁(ししおう)椿(つばき)氏(30)が行方不明となっている。病院側によると、その日もいつもと変わらない様子で検診を受けいつも通りに過ごしていたそうだが、夜に絶叫するかのような叫び声が響き渡り、各病室を見回ったところ獅子翁 翼氏が病室からいなくなっていたそうです。しかし、病室にはしっかりと鍵が掛けられており、外からしか開けられないことや、窓が開けられないことから脱出の手段が今だに解明されていない。また病室を調べた鑑識によると床に不可解な焦げ跡のようなものがあったことが確認されているがその理由はわからないという。病院側も火気の持ち込みなどには注意しておりそのようなものを持ち込んでもいないと話している。警察は捜索範囲を広げるなどの対応をしている。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


そこはまるでホテルのスイートルームのような豪華な一室である。その部屋のベットに一人の男が横になっていた。体格はかなり大柄で引き締まった体をしており、容姿もかなりのものである。俳優やモデルと言われても違和感はないだろう。またその容姿からなのか年齢のほどは未成年にすら見える。するとピクリとも動かなかった男が目を開き、突然起き上がる。

「っ!!」

男は酸欠を起こしたかのように息が荒い。また、喉が痛むのか時おりむせ混んでいる。

(ここはどこだ!?俺はたしかあの部屋で……)

しばらくすると落ち着いたのか周りを見渡し始めた。すると、真っ先に目についたのが部屋のソファーでお茶を嗜む人であった。とても美しく可憐な女姓である。その人は男をまっすぐ見つめていたため、すぐに目があったのだ。すると女性は男に向かって話しかけた。

「はじめまして、獅子翁 椿さん。無事目覚めてくださり嬉しく思います。喉がいたいようですから()()()()()()()()()()()()()()。」

と言いながら女性は自分の対面のソファーを指差す。

椿の瞳から感情の色が消えた しかし、口許だけは笑っている。まるで人形のように揺ったりとした足取りで女性の方に向かう。椿は対面の指差されたソファーではなく女性の目の前まで歩いていくと、美しい首筋に手を伸ばす。そして

「あら、随分積極的な

女性の言葉が続くことはなかった。なぜなら椿が容赦なくその細い首をへし折ったからだ。椿の表情に変化はない。女性の口許から血の泡がでる。どうみても即死だった。しかし、首をへし折りながらも椿は止まろうとはしなかった。今度腕を振りかぶる。そして頭を潰した。部屋にグシャリとなにかがつぶれたり折れたりする音がしばらく響き続け、音がやんだ時には真っ赤に染まった椿ともとの形がわからない肉塊が落ちていた。変わらず無表情のその瞳には一切の色はない。ただ口許だけが笑みを湛えている。すると椿の後ろから唐突にパチパチと拍手の音が聞こえてくる。

「すごいですね!合格で~す!」

椿が振り向くとそこにはさっきと全く雰囲気の同じ女性がさっきよりも明るく砕けた感じの表情で拍手していた。椿が動く……が

「いやはやかなりばれないほどに中身まで人間らしくしたんですけど、一瞬でばれてしまったようで。」

全力で振り抜いた拳はあっさりととめられてしまった。そのうえに椿は、ピクリとも動けなくなってしまう。さらに部屋の状況に気づくならば、部屋にあった血溜まりも肉塊もなくなっており、翼の返り血もきれいさっぱり消えている。

「何より~、私の言葉に逆らえる時点で相当だしね~。まぁ、君の場合はそうならざる得なかった。というかなってしまったというか。かなり複雑だよね~。」

女性はからかうようにケタケタ笑いながら話しかけるが、椿はなにも反応せず、表情にも変化はない。女性はため息を吐きながら部屋を少し見渡す。

「……ハ~。やっぱり意思疏通は無理か~、わかってたけど。……まぁ、そろそろ強制的な割り込みのため作ったこの空間も限界みたいだし、何よりこのままだと本題を君に伝えられないもんね。しかたない、あとでどうにか伝える方法を考えようか。それじゃあ~」

女性が椿に近づくとその唇にキスをした。

「バイバーイ」

女性は手をふりながら微笑んでいる。今までの表情から想像できないような邪悪な笑みで……。


ーーーーーーーーーーーーーーーー


「……?俺はなんでこんなところに?」

気がつくと椿は洞窟のような場所に立っていた。

(さっきの部屋は幻覚?もしくは夢……か?何より俺は()()()()()()()()()()()なんで今立っているんだ?)

周りを見渡すと書物や食料、ランプの明かり、が目にはいる。足元をみると変な模様が書いてある。

(なんだ……?これは……?)

なぜがその模様に対し妙な()()()|がわきすぐに目を背けた。すると、目を背けた先でフードを被った人が座り込んでいるのを見つけた。

(人?だよな?こっちをみてるし、話通じるか?)

少し悩んだが話しかけようと近づこうとする

「あの……」と、声をかけた瞬間

「ッヒ、イ、イヤダーーー!!!」

突然叫びながらフードの男は全力で逃げ出した。

「…………とりあえず言葉はわかる……かな?」

精神的に傷つきながらもある意味冷静ではあった。

(尋常じゃないレベルで逃げられたんだが……?なんか変だったか?)

椿は体や水瓶を除いて顔を確認してみたりしたが()()()()()()()()()()()()()()

(シンプルに顔が怖かったとか?……そういえば何度かあいつらにも言われたな……)

しかしここで椿は違和感に気がつく。

「……あいつらって……だれだ?」

自分で考えておきながらその顔も名前も何もかもが思い出せないのだ。しかもその事がさして重要なことではないと思えてしまうほどに。

「まぁ……いいか。とりあえずさっきの人を追ってみよう。」

そう考えて洞窟の外まで少し歩き外に出てみると、驚くほどきれいな星空が広がっていた。その光景はあまりにきれいで、しばらくのあいだやろうとしていたことを忘れさせるほどの衝撃であった。そして星空に見惚れること数10分。

「……しまった。つい。」

やるべきことを思いだし、下をみてみれば、広大な森林だった。とてもじゃないが誰かを追えるとは思えない。そのレベルの広さだった。

「……?本当にここはどこなんだ?」

星空も森林も自分には全く見覚えがなかった。正直外に出ればある程度の場所や時間の情報は得られると思っていた椿だったが、あてが外れてしまった。

「……とりあえず、奥にもどって朝を待つのが得策か。」

そう言って椿は洞窟に戻っていった。


ーーーーーーーーーーーーーーーー

ある護衛のみた真実

俺はハンターのギルダ、ある日国から要請があった。その内容は魔法使いを指定の場所まで護衛し、ことがすんだら王都まで連れ帰ってほしいというものであった。報酬+前金がかなり良い額だったこともあり俺はすぐにこの依頼を了承した。話を聞く限り場所的にもそんなに危険はなさそうだった。

実際出発してからの旅は順調そのものだった。護衛メンバーは俺以外に4人ちょうどいい4人のパーティーが参加したらしい。実力もかなりのものでソロで活動していた姓である程度なんでもできる俺は補助にまわることが多かった。危険なモンスターもおらず、人柄も良い人ばかりでいざこざなども特に起きなかった。個人的に魔法使いってやつらは自己中で偏屈なやつらだと思っていたが、護衛対象の魔法使いはフードを深々と被っているのであまり顔は見えないがとても優しく、人柄のとても良い女性だった。正直嫁にほしいレベルだったが護衛中にそんなこと言うとひやかされそうだったからやめた。へたれたわけでは断じてない。関係ないがしばらくは補助より前衛にまわるとしよう、そうしよう。それから3日程たったところで目的地についた。そこは国の外れにあるカトエラ大森林の奥にある洞窟だった。その頃には皆打ち解けあい名前で呼ぶようになっていた。魔法使いのムーアが言うには特殊な祭壇や場所的に儀式に適した場所らしい。俺は魔法とかの知識も学もそんなにないから細かいことはわからなかったが要は場所と物がしっかりしていれば自分の実力以上の効果が出せるらしい。なかでも今回は特に難易度の高い召喚魔法を使うらしく色々と悩んだらしい。

彼女いわくはじめての召喚魔法で召喚できたのはある杖だった。魔力を多く秘めていることが一目でわかるほどの杖を召喚できたことに対する喜びからなにも考えずに杖を握ってしまった。そのとき呪われたのだと言い彼女はフードをとった。全員が驚いた。頭の右側に角そして左目が蛇のような細目になっている。これがフードをとれない理由です。と、彼女は寂しそうに笑った。すると護衛のリーダー的存在である女性のシキニがが笑った。

「ならここでは必要ないな!」

そう言いきった。ムーアが目を丸くしている。

「今さらその程度をいやがるやつはこの中にはいないだろあんたの人のよさと優しさはみんながわかってるよ。……そうだろ?」

「あたりまえだ。」

と、ついくいぎみに言ってしまった。そうだ、そんなことは関係ない。その他のみんなも笑いながら頷いている。シキニだけは俺を生暖かく見ている。その目をやめろ!!妙に静かなムーアの方をみるとフードをかぶり直して震えている。それに気づいたシキニはにたりと笑うとフードのついてるマントをムーアからひっぺがした。泣き顔のまま驚くムーアのとなりで

「んじゃこのマントはもういらないね!あとギルダ、あんたさすがにその薄着じゃ洞窟潜れんだろ!ちょうどいいからこのマントはもらっとけ!」

「「!?」」

ムーアも俺も唐突すぎて驚く

「なんだい?いらないのかい?ならあたしが

「ありがたく頂戴します。」

「!?」

欲望には勝てなかったよ。だが後悔はしていない。

と、色々あったがこの日彼女にとって色々吹っ切れたらしい、喜ばしいことだと思う。

そして洞窟の奥まで来た俺たちはムーアの儀式を眺めていた。魔方陣を書く作業とかは手伝えないから近くで食料や水等を調達してきたそしてムーアが呪文を唱えながら結構な時間がたって、ついにそのときが来た。魔方陣に光が宿り緑の炎を吐きながら輝き始めた。目が眩むほどまばゆく光ったあと、そこには一人のとても顔の良い男が祭壇に座っていた。彼女はとても嬉しそうに俺の方をみてからその男に話しかけようとした。すると男は立ち上がりムーアに向かって歩いていった。そしてムーアの手をとる。若干の嫉妬が出てきそうになったが必死で押さえる。後ろでシキニにみられているかと思い振り替えるとシキニは訝しげに男を見ていた。このような顔をしているのは始めてみる。そうして目線を戻した俺がみた光景は到底、信じられるものではなかった。

()()()()()()()()()()()()

「はっ?」

あまりに唐突すぎて誰も動けなかった。

「ぎっ!!グッ!?」

痛みからか恐怖からか悲鳴をあげそうになった彼女の首に男の左手が容赦なくつかみかかる。

「や

めろ!!とそういおうとしたはずだった。しかしあまりにも遅すぎた。

ゴギンッ!と彼女の首があり得ない角度で曲がる。その顔は恐怖に歪んだまま動かない。下には不自然な水たまりができあがる。後ろからは誰かの怒声が聞こえるがそれどころではない。これは幻覚か?それとも夢か?こんなことがありえていいはずがない。ありえない。しかし、現実逃避しかけていた頭を、その光景が、無理矢理現実に引き戻す。もう死んだはずのムーアにまだ足りないとでも言うかのように男が拳を振り落とす。そして、ムーアの頭がザクロのようにはぜた。その瞬間、ギルダの中のなにかが壊れた。後ろからシキニの声がするが動くことができない。

シキニのパーティーの一人がいつでも離脱できるよーにスクロール緊急脱出(エスケープ)をとりだし構えると男が一瞬そちらに視点を動かした。それだけでも十分な恐怖だった。恐怖心からスクロールを発動、半径1メートルいないの人物しか転移させられないこの魔法ではギルダは対象外だった。そしてギルダと男は洞窟に取り残された。

ギルダの意識は曖昧だったしかし、気がつくと洞窟内に音はなくとても静かだった。自分はここでなにを?と、自問自答を繰り返すうちにすべて思い出した。そして祭壇の方をゆっくりとみた。そこに男はいた。返り血に真っ赤に染まり手と足に肉片をつけながら、なにかを確かめるように周りを見渡している。そしてその男の足元には()()()()肉塊とその横に転がるのは、細長い瞳をした蛇のような目だった。もうなにも考えられない、そこにあったのは純粋な恐怖だった。そして男が一歩踏み出すと同時にその瞳はあっけなく踏み潰された。限界だった。

「ッヒ、イ、イヤダーーー!!!」

ギルダは走った。考えなどあるはずもなく、ただそこにいることができなかったからひたすら走った。彼の心はもうすでに完全なまでに壊れていた。





クトゥルフTRPGやってて、あれっ?場合によってはにんげんやめてねっ?って思ったところが始まりでした。

主人公は実際に作られた&ロストしたPCだったり

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