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account(魂の戦い)  作者: 平成おやじ
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凍結=死亡

ネット依存症対策です。

 ここは機械化された知的生命体が支配し、56もの国家が存在する惑星マシーヘル。過去には作られた物質、部品、用途の違いという理由で差別扱いされてたが、マシーヘル歴45年代、全機械型生物の平等が宣言された。そして110年ごろからSNSの登場により、誰もが自由に意見を発することができるようになった。しかし、128年、SNSの発言をきっかけとして憎悪が爆発し、ついには世界大戦を引き起こすことになったのである。大戦では無論核兵器、サイバー兵器が問答無用に利用され悲惨なものであり、8年間続いた。そこで終戦してから5年後、戦争や憎悪の防止、SNSへの投稿の社会的責任を持たせるため、SNSの運営を国営化しアカウントが凍結された時点で死亡というプログラムが追加された。凍結を確認され次第、その機械人間は機能を停止するのである。どのように停止されるのかは各人それぞれである。当初は、命の軽視と考えられ大反対されたが、いじめや差別の防止に絶対的な効果があることからマシーヘル全国家が導入した。


 キンブルクはすでに3回アカウントが凍結されていた。「やべえよやべえよ…あと一回凍結されたら完全にこの世からおさらばだよ」3回目の凍結を受けた彼は、食事もままならなかった。しかし、彼はSNSをやめることができなかった。彼はこの惑星ではもっとも階級の低かった亜鉛をメインで作成された機械である。それゆえ、今でも若干の差別を受けているのだ。「俺は差別主義者を倒さなければならない、だから言い続けるんだ。」と、しかし、彼は元来口の悪い人間でカッとなったら徹底的に罵倒してしまう人間であった。

 

 キンブルクはある時、道端で歩いていたが、4回目の凍結を喰らった人を見てしまった。それはあっという間であった。凍結を喰らうと当時にその人の頭上に雷が落とされ、半壊にされたのである。バックアップを取っていたとしてももう復旧できないであろう。キンブルクはますます恐怖した。しかし、彼は壊された機械の顔を見て思い出した。彼は亜鉛製機械を誹謗中傷していたバロールだったのである。バロールは上級階級の水銀製であり、かつ生粋の差別主義者で周囲の人間から憎悪を集めていたのである。キンブルクはそれがわかった途端、快楽の感情が出てきた。「これは案外いいかもしれないな」。彼は言論で戦わずとも、通報することで憎悪表現を無くせる方法を思いついたのである。


 この日から彼は通報マンと化したのである。キンブルクの魂をかけた戦いの始まりである。

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