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「到着」

前回のあらすじ

石のチュートリアルを受けた

──随分(ずいぶん)時間をかけたが次の村に着いた。看板には『キディン村』と書かれている。

「やっと着いたぁ・・・」

{初めて来る村です。地図にキディン村を登録しておきます。}

「仕事早いね」

{仕事効率が私の()()ですので。}

「契約してよかった、よし、じゃあ武器屋に行こう!」

買うわけでは無い、僕は武器が大好きだ、そこにしか売ってない武器が沢山ある、本で読んだ事しかない武器の実物だって見たい

「いらっしゃい!好きなの見ていきな!」

「カッコイイ・・・レイピアにブロードソード・・・」

その中に、片刃でくの字に曲がった(なた)のほどの長さの剣があった、馴染みはないが本の中で見覚えのある形だ

「ん?おじさん!これってもしかしてククリナイフ?村の武器屋には売ってなかった!」

「坊主!よく知ってんなぁ!」

「頑丈、力の入れやすい形状で切れ味抜群、用途も広いしとっても便利な剣だよね」

「詳しいなぁ、俺の出る幕がねぇじゃねぇか、でもな坊主、ククリナイフは投げるのにも適してるんだぜ?」

「そうなんだ!勉強になるよ!」

「坊主が持ってんのはショートソードか?ククリに変えたらどうだ?ククリはいいぜ、長さもそんなに変わんねぇしな!」

「いいんだ、僕は、・・・これが馴染むから」

「そうかそうか!自分に馴染むのが一番だからな!そうだ坊主、これ持ってきな、オマケだ!」

と言うと武器屋のおじさんは短めのダガーをくれた

「武器が盗られたり、弾き飛ばされたりしたら2つ目の武器がねぇと厳しいからな!気休めだが、ねぇよりマシさ、自分の身は自分で守れよ!」

「ありがとうおじさん!」─

─「さて次は・・・」

(グ〜~・・・)

{空腹度15%上昇、現在42%、酒場に行きましょう、腹が減っては戦はできません。}

「そうだね、食べよう食べよう」

───酒場『キディン・グミィ』

「いらっしゃいませー!」

店内は賑わっているわけではないが、静かながらに客はいる、昼間からベロベロでテーブルで居眠りしている老人、ジョッキを持ってカウンターに黙って座っている屈強な男、一番端のテーブルに腰掛け、メニューを手に取る。

サヤが(すす)めるので野菜炒めを頼んだ

決してどこか変わったところがある訳でもない、しかし頬張ればシンプルで確かな旨みが口の中を満たす。何より、数日ぶりの野菜とあって、その旨みは何倍にも膨れ上がって僕の舌を支配する。

「うまぁぁあい!」

{このところ得られる成分がタンパク質に偏っていました。ビタミンが欠乏すると壊血病になる恐れもありましたので野菜の多いものをお勧めしてみました。}

「(だろうね、ありがとうサヤ)」

心当たりはラードおじさんの大量の干し肉だ、頑張って食べてもまだ丸一日分は余っている。

「おい」

夢中になって食べていると後ろから誰かに話しかけられた。

アムス姐さんの武器紹介

ククリナイフ

ネパールのグルカ族や、インドでもよく使われていて、英語圏ではグルカナイフと呼ばれることもあるね。

特徴はくの字に曲がった刀身と、その付け根に「チョー」と呼ばれる ω 形の刻みが付いている事だが、チョーは洋式のククリには付いていないことが多いよ。

その土地の生活に根付いた作りになっているから、土地によって幅や長さは様々、アタイは用途の多い武器が大好きだから、この子の事も大好きさ。

「昔、グルカの兵士がククリを使って戦いで大活躍したことからイギリスが傭兵として雇った」なんて話もあるくらいで、一部じゃ「最強のナイフ」と呼ばれることもあるね。


ダガー

長さ10cm~30cmの両刃、いわゆる「短剣」だね。

長さが似てるからナイフと間違えられることがよくあるけれど、ナイフは多目的な刃物で、対人武器として使うだけの物をダガーと言うんだ。

ヨーロッパとかだと鎧を装備した相手にはでかい剣でぶった斬るよりも、転ばして鎧の隙間からダガーでぶっ刺す方が効率的だっつって持ってるやつが多かったね。

ちなみにアタイはダガーよりナイフの方が好きだね。

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