プロローグ 2
意識を取り戻した時には私は病院のベッドに寝かせられ、いつの間にか行われていた幾つかの検査の結果も出ていた。
その結果は母に、その後私に伝えられ…
あれから三年、私は闘病生活を続けてきた。父と同じ病気。
インスタもブログもしてない私はTVでみたあの人みたく皆を励ましたり多くの人に影響を与える事はできないけど、母や友達に励まされながら頑張ってきた。
薬の副作用で髪の毛は抜け落ちたし、肌は変色したりガサガサになってしまった。手足の肉も落ちて腰も伸びないし、まるでお婆ちゃんみたい。
そんな姿になってももっと生きたかったから、もっと楽しいこといっぱいしたかったから頑張った。
目が覚めている時はひたすらに明るく振る舞い、お医者様に薦められるまま色んな事を試した。
ただ、薬が合わないのか何か他に原因があるのか、この数ヵ月間、夜中はかなり魘されているらしい。
自覚症状は皆無だったけれど。
…
我ながらほんと頑張ったって思うんだ、私。
でもそんな生活もそろそろ終わり。
なんとなく解るんだ。
ごめんね、お母さん。お父さんに続いて私まで。
今までありがとう。私が言うのもなんだけど、長生きして楽しい事見つけてね。
隣で涙を流しながら何度も頷く母にそう伝え、私はゆっくり目を閉じた。
あ~あ、もっと生きたかったな…
結婚もしてみたかったし…
次に生まれる時にはきっと…
そうしてゆっくりと薄れていった意識がふいに不思議な光に包まれながら浮上して…
私は目を覚ましたのでした。