14 新しい生活
お待たせしました。
え?待ってない?
うん、知ってたョ。
朝起きて、まずは朝御飯の支度を始める。
朝食を食べ終わると洗い物、風呂の残り湯で洗濯をして木陰のロープに干した後、風呂掃除をする。
一息ついた後、小屋の床掃除、窓拭き、外壁や垣根のペンキやニス塗りをしていくのがこの一週間の午前中の日課である。
私ことゴブリンのリリィとスライムのスラマサは無事に湖畔の小屋に住む師範、アラクネのササカーマさんの元にたどり着き、ペリニヨンの紹介状のお陰もあって弟子入りする事ができた。
因みにササカーマさんは日本語が通じなかったので、私達が何故か普通に話せるこっちの言葉で会話した。
一刻も早く自らの状態を知りたかった私達は、ササカーマさんに会うとすぐにステータスを確認して貰ったのだった。
その時のステータスは以下の通り。
名前 リリィ
種族 ゴブリン
level 2
加護 ???
状態 処女
装備 ペリニヨンのワンピース
包丁
HP 12/12
MP 10/10
速さ 50
精神 10
運気 17
スキル
逃げ足:level 8
幅跳び:level 6
気配察知:level 1
包丁術:level 2
輪切り 2
削ぎ切り 2
三枚下ろし 2
従魔
スライム(ー)
スラマサは
名前 ー
種族 スライム
level 3
加護 ???
状態 リリィの従魔
装備 なし
HP 16/16
MP 11/11
速さ 40
精神 8
運気 9
スキル
反復横跳び:level 5
口八丁:level 4
隠密:level 1
ユニークスキル
転移:level1(3秒以内にいた座標に瞬間移動できる)
それぞれ「どうよコレ?」と言いたくなる内容があったけど、とりあえずはお互いに自分達の状態を知る事ができた。
スキルも?だったけど、何よりスライムが私の従魔になっていた。
なんでやねん?
ササカーマさんに聞いてみたところ、どうやらスライムが私に付いて行きたいと願い、私がそれを許可した為に従魔契約が成されたらしい。
そういった場合、主人が従魔の名付けをするのが通例だというので、私はスライムに『スラマサ』と名付けたのだった。
まあ前世の名前を基にしたテンプレの名付けだったけど、スラマサは割りと喜んでたし…
そんなこんなで私とスラマサは目的の一つを果たし、次の目的の為にササカーマさんに弟子入り志願したのだった。
身を守る為、もっと言えば私の処女膜を守る為に護身術を身につける。
うん、確かにそれが目的だったはずなのに、どうしてこうなった!?
私はこの一週間を振り返り、一つため息をつくのだった。