プロローグ 1
ドキドキの初投稿です。
子供の頃から元気だけが取り柄でいつも走り回っているような子だった。
お正月やお盆に連れて行って貰った祖父母の家ではいつも
「おまえが来ると空気が落ち着かん」
等と笑われたものだ。
小学生になるとゲームにもはまった。
父を癌で早くに亡くし母子家庭だった事もあってゲームもスマホも持ってなかったけど、友達の父の持ち物だった超有名RPGをやるのが好きでよく友達の家に遊びに行った。
特に長い銀髪剣士のキャラが大好きで友達と二人できゃあきゃあ燥いだ事はいい思い出だ。
この頃、周りの友達の影響で「ていうか」というのが私の口癖になった。意識はしていないけど、結構な頻度で使っているらしい。
中学では陸上部に入り、真っ黒になりながらやっぱり走り回っていた。全国大会には行けなかったけど、県ではトップで毎回地区大会に出場できるくらいの力はあった。
そんな私に転機が訪れたのは高校二年の夏。
始まりはいつものようにグラウンドで走り込みをしていた時に軽い目眩を起こした事。
何かきっかけがあった気もするけれど、今となっては思い出せなかったりする。
脱水症状か熱中症でも起こしかけたのかと思い給水しながら早めの休憩をしたんだけど、その日は普通に回復したから気に留める事もなかった。
その夏は何度かふらつくような感覚に襲われたけど、連日の猛暑日のせいだろうと思い結局病院には行かなかった。
夏が終わる頃には体が怠い日が続いたけれど、夏の疲れが出てるんだろうと思ってやっぱり病院に行く事はなかった。
そうして高校駅伝の地区大会間近のあの日、私はグラウンドで倒れ、意識を失った。