最終話 お悩み相談室人員追加
20話ということで、きりもいいので、今回で完結します! ご愛読ありがとうございました!
その日、俺たち一行は王都にやってきていた。
俺たちの銅像の除幕式だったからだ。
「幸福寺伯万歳!」
そんな声があちこちから響く。
俺たちの功績?により魔王は王国侵略を中止してしまった。
そのこともわざわざ書面で報告してきたらしい。
その中に、幸福寺の神像に拝んでそういう決心をしたと書いてあったので、俺たちの手柄ということになったらしい。
どうやら説得を行ったと思われているらしい。
いや、勝手に魔王が大日如来と対話しただけなんだが。
「とにかく、平和に貢献できてよかったわね」
リューナは今もマイペースだ。
「そうだな。仏教者としていいことをした」
「人生、何があるかわかりませんね」
サロメはぽけっとしている。
「みんなのおかげでどうにかなったのじゃ! 礼を言うのじゃ!」
幼女王ハルーシャもわざわざ歓迎に出てきてくれていた。
「本当に幸福寺さまさまだ! 素晴らしい」
ライカは感動の涙を流していた。
「これで恐怖に怯えて王がお漏らしをすることもなくなるはず!」
「だから、おもらしの話はするな!」
「ちなみに今日の朝ももらしていた」
じゃあ、恐怖、関係ねえじゃねえか。
「さて、それでなのじゃが、何かほしいものはあるかの?」
ハルーシャが聞いてきた。
「ほしいものって土地とかもらったけど」
「あれでは足りんぐらいの功績があるということじゃ。何でもほしいものがあれば言うてみるがよいのじゃ!」
そんなこと言われても、今のところ、それなりに上手くまわってるしなあ……。
「ああ、あるわ」
そこにリューナが食い気味で入ってきた。
「お悩み相談室の人員が足りてないの。職員を追加させて!」
「なるほど、それはもっともじゃの」
「今後のことを考えると、5人ぐらいはほしいわ。まあ、一人目はライカにやらせるとして」
「ああ、そうじゃの。残り4人じゃな」
「ちょっとお待ちください、王! どうして私が確定しているんですか!?」
さすがにライカがツッコミ入れてきた。
「いや、あなたぐらいしか知ってる顔いないし」
「たしかにな」
「だから、納得するな! そんな経験なんて一切ないぞ!」
「大丈夫よ。素人でもけっこうできることだから。じゃあ、残りの人は選んでおいてください。一応、こっちでも面接しますけど」
「おい! 私は面接もなしでパスなのか!」
こうして、お悩み相談室はこれからも王国の平和と安寧に寄与することになりそうだ。
仏教が人の役に立っているわけだし、悪いことじゃないだろう。
終わり
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