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「な、何故!?」

「……それは、私の、私たちの能力よ」

「な、何?」



「……ゴット・タイム(神の時間)」

「ご、ゴットタイム?」

「……ええ」

「そ、その能力が、お、俺の時を止めるデビルタイムを、上回っただと・・?」

「ええ……」

「そ、そんなわけ!!」



 それが、そうじゃないのよ。



「!?」

「えっ、み、美粉ちゃん!? い、生きてたの? よ、良かった~~~」

 そう美時は安堵の息を零した……けど。



 ううん、私は、死んだよ。



「えっ……」



 だけどね、私が今、美希達と話せるのは、この死者がいる世界のおかげなの。


「ど、どういうこと?」

「ここはね、元々、天国って言われる場所だったけど、スカイたちが来て、こんな風になってしまったの」

「そ、そんな……」

「そんなことより!どういうことだ!」



 私が説明してあげる。



「何?」



 ゴットタイムは、善の人たちの力が募った、最強の能力。

 この能力は、まず相手を選ぶ、そして、その人の体感時間を常人が体感している時間の十倍にする。

「な、何!?」

 もちろん、相手が時を止める能力でとめられても、動くことができるし、相手は自分が見ているのは残像だと気づかないから、不意打ちもできる。

 つまり、相手の感覚を常人の十倍鈍くするということ。

「ば、馬鹿な……」

 でも、単体しか効かないけどね。

「そ、それは言っちゃあ駄目だよ」

 ご、ごめん……。

「? どうしたの? そんなこそこそして」

「え? な、なんでもないよ!」

「そう……」

「……くそがぁぁぁ!」

「!?」

「ぁぁぁぁ!」

「……ゴットタイム!」

「ぁ…………ぁ…………ぁ…………ぁ……ぁ……っ…………!」

「凄い、本当にスローモーションになってる」

「そっか、美時は時を止められてたから、見るのは初めてだったね……さって…………時よ、止まれ!」


「ほ、本当に止まった……」

「まっ、あいつの時間だけね」

 じゃあ、とどめをさす?

「……もちろん。 これで、終わりよ!!」




     そして、時は常速に戻る。







「……ぐっ!」

「これで、本当に最期ね……スカイ」

「く、くそぉぉぉぉぉぉ!」



 そして、スカイは死に、兄友は息を吹き返した。

「えっ、まだ生きてるの!?」

「いや……」

「うっ……」

「おかえり、兄友」

「あ、ああ……ただいま、美希、美時」

「え……お、お兄ちゃん!?」

「ああ」

「お兄ちゃん~~~~!」

「お、おいっ、急に!」

 そう兄友は言ったが、美時はそんなことには構わず兄友に抱きついた。

「ふふっ……あっ」

 そして、この暗い洞窟が、徐々に明るくなっていくのに気づいた。

「あっ……」

 どうやら、ドンのスカイが死んだことで、悪の奴らは地獄に落ちたようね。

「なら………終わった~~~!」

 そう私は腰をついて安堵の息を零した。

「はあ~~~、いろいろあったな~~~」

 うん……あっ、そろそろ・・お別れね。

 美粉ちゃんの上から光が射していた。






「じゃあ、お別れね」



 うん。



「み、美粉ちゃん……あの時、刺しちゃってごめんね!」



 ううん、別にいいよ。



「あ、ありがとう……っ!」



「美粉……悪いな、俺がスカイに……」



 うんうん、誰も悪くないわ、美希お姉ちゃんも、美時も、兄友も、お兄ちゃんも、坂兄も、お姉ちゃんも・・・悪いのは。



 刺されて死んじゃった私なんだから。



「……ぐすっ」



 な、泣かないで?



「う、うん……ごめん」



 まっ、私はいつも、皆の胸に残ってるから、心配しないで?

 でも、たまにはお見舞いには来てよ?



「ふふっ、分かってるって」



 ふふっ、そうね、美希お姉ちゃん。



「ねえ、美粉ちゃん……もう、会えないの?」



 うん……でも、いつも見てるから、安心してね?



「うん! ……じゃあ」


「さよなら……っ!」


 うん…………さよなら、皆。




 この後、私たちは、元の世界に戻った。




 だが、戻って驚いたのは、学校が元に戻っていることと、この世界からなぞの渦についてのことが、すべて無くなっていることだった。



 その後、何故かあの渦が現れなくなったが、それはスカイが消滅したからだと坂兄は言った。



 そして……今、私と美時は20歳になっていた。











あれから、四年後




「……また来たわ、美粉ちゃん」



「……美粉ちゃん、あっちで元気に暮らしてるかな?」



「美粉のことだから、今頃笑っているかもな」



「………ええ、でしょうね」



「……じゃあ、手合わせましょうか……」



「うん。そうだね……」




























 ありがとう……皆

 ……美時は、元気かい?

 あっ、美時のお父さんにお母さん……はい、元気そうです。

 なら良かった……しかし、あの時は本当にやばかったな。

 ええ……美時が悪魔に襲われそうになったときはどうしようかと思ったけど、私たちの祈りのお陰で、剣が出てきてなんとか助かったから良かったわ……。

 そうですね………あ、もしかして、あの渦のことを消したのって……。

 ええ、私たちよ。

 そ、そうなんですか……。

 だって、みんなに迷惑をかけたくないしね。

 ……まあ、美時も元気そうだし、俺らはもう逝くよ。

 あ、はい……私は、美希達を見守ろうと思ってますから……。

 そう……じゃあ、お願いね。

 ……はい!


           アナザーワールド       完



えぇーこれで終わりになりますが空白が多かったりとすみません!

昔のやつですから多目に見てください、、、

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