表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
42/43

意外と形になるもので。

 文化祭二日前。ようやくご当地ナンバー地図が完成した。

 大きめの地図にナンバープレート写真、ちょっとした解説なんかも入れて、車のナンバープレートという身近なものが、なんだか壮大な感じに仕上がった。

 やってはみるものだ。これで来てくれた人が楽しんでくれると尚嬉しい。


「お疲れさまです」

「これを明日は教室に運び入れたら準備は万端ですね!」

 いやいや、やはり眺めてみると、形になるものなんだなぁ、と感心してしまうもので。明日、展示用パネルに貼り付けたらもっとそれらしく見えるのだろう。


 というわけで翌日。

 大きさが大きさなので四苦八苦しながらパネルに貼り付け、教室で立ててみる。

「おぉ」

 思わず感嘆してしまった。

 入部当初を思い出す。ナンバープレース部と思って入部したあの日。ナンプレ部の正体がナンバープレート部だと知ってかなりの落胆を覚えたと同時、無意識に「何やるんだこの部活」と心の奥底で蔑んでいた気がする。

 先輩方が語るナンバープレートに関する全てのことが、僕の中では世迷い言に過ぎず、やる気を失っていたが……

 ナンバープレートだろうがプレースだろうが、真剣にやれば、それなりの達成感が得られることに変わりはないのだと僕は気づいた。いずれはナンバープレース部に戻すつもりだけど、この個性的で困った先輩方がいる間くらいはナンバープレート部でもいいんじゃないかな、なんて。




 そんなことを考えて、くすりと笑った自分がいた。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ