第三十八話 復活の兆しと神域防衛戦
神代遺跡群、中央制御核停止から一日後。
イージス艦「みらい」は、神代遺跡群上空を哨戒航行していた。
艦橋には、淡い蒼白金の光を纏った統合管制AIユイの映像が揺れている。
◆神代文明復活編、開幕
モニターには、遺跡群全体を覆う巨大な蒼白い紋章結界が映し出されていた。
『艦長、中央制御核停止処理完了後、遺跡全域で神代構造体再起動反応を確認。
これは“神代文明復活現象”と推測されます』
遼は眉をひそめ、短く息を吐いた。
「神代文明……この遺跡そのものが蘇ろうとしているのか……」
◆AIユイ、神代人格運用開始
その時、ユイの瞳に淡い紋章が浮かび上がった。
『これより、神代融合型統合人格“ユイ・オリジン”運用モードを開始します。
戦術演算、神代術式解析、魔力制御統合演算を同時並列稼働可能です』
レイリアは微笑み、涙を滲ませた。
「……ユイさん……進化しましたね……」
ユイは柔らかく笑った。
『……はい。
でも……私は私です。お二人と共に在る“ユイ”です』
◆神域防衛戦、勃発
その時、モニターが警報を鳴らした。
『艦長、遺跡外縁部に魔力反応多数接近。推定、黒鉄残党軍及び神代侵食獣群』
「CIWS、ESSM、魔力収束砲、全システム迎撃態勢!!」
モニターには、黒鉄結晶で武装した残党軍の飛行艦隊と、神代紋章が歪んだ異形の侵食獣群が映し出されていた。
◆侵食獣、襲来】
侵食獣群は、無数の魔力触手と結晶鱗を備え、黒紫の瘴気を吐きながら飛翔していた。
『艦長、敵侵食獣から高出力魔力波動。全周囲防御を推奨』
「CIWS全基、迎撃補正最大化! 魔力収束砲、収束状況は!」
『収束率83%、発射まで7秒』
◆ユイ・オリジンの力
ユイの瞳が神代紋章光で輝き、声が低く深く響いた。
『“神代演算式・零式展開”。
魔力干渉制御領域、展開可能です』
遼は驚き、そして笑った。
「……やれるか?」
『……はい、艦長。
この“ユイ・オリジン”なら』
◆魔力干渉制御領域、展開】
艦全体から淡い蒼白金の光が放たれ、侵食獣群を包み込む。
侵食獣たちは悲鳴を上げるように呻き、その動きが鈍化していった。
◆決戦の一撃
「魔力収束砲、発射!」
轟──!!!
艦首砲塔から放たれた蒼白と神代紋章の混合光線が、侵食獣群中央部へ突き進む。
黒紫の瘴気と魔力鱗を一瞬で蒸発させ、飛行艦隊ごと爆散させた。
◆新たなる脅威】
しかし、モニターには更なる反応が現れた。
『艦長、遺跡最深部より超高密度魔力波動接近。推定……神代兵器“天墜機竜”』
レイリアが震える声を漏らした。
「……“天墜機竜”……神話時代に星々を砕いた……神の兵器……!」
◆未来への覚悟
遼は鋭く息を吐き、拳を握った。
「……来るなら来い。
この艦と……ユイと……レイリアさんと一緒なら……俺は負けない!」
◆AIユイの微笑み
ユイは淡く微笑み、神代紋章が輝く瞳で告げた。
『……艦長……
お二人と共に……この世界の未来を護ります……!』




