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やる気のない創造主の俺が、下界墜ちしたので、のんびり暮らします  作者: のほほん


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第5話:忌まわしき「失敗作」の目覚め

井戸の問題が解決してから数日が経った。村には平穏が戻り、村人たちもデミウルゴスを頼りにし始めていた。そんな中、デミウルゴスはのんびりと村の広場で昼寝を楽しんでいた。


「ふぅ……ここは天界よりも居心地がいいな。仕事がないって素晴らしい」

彼がそんな呑気なことを呟いていると、またしてもアリシアの声が響いた。


「お兄さん、大変だよ!」

「またかよ……」

デミウルゴスはうんざりしながら顔を上げる。



---


異変の報告


「今度は何?」

デミウルゴスが面倒くさそうに尋ねると、アリシアは興奮した様子で答えた。


「村外れの洞窟から、奇妙な音が聞こえるって!リックたちが様子を見に行ったけど、すごく危ないって戻ってきたんだ!」


「洞窟ねぇ……あそこに何か置きっぱなしにしてたっけ」

デミウルゴスは頭を掻きながら立ち上がる。


「お兄さんが何か知ってるの?」

「まあ、多分ね。行ってみればわかるだろ」


彼はそう言って洞窟へ向かう準備を始めた。



---


忌まわしき目覚め


洞窟の前に到着すると、リックを含む村の男たちが険しい顔をして待っていた。


「お前、来てくれたのか」

「一応な。何か見たのか?」

デミウルゴスが尋ねると、リックは険しい顔で答えた。


「中で大きな影を見たんだ。何かが動いてる。でも、あれは……生き物じゃない」


(なるほど。やっぱり俺のせいか)

デミウルゴスは心の中でため息をつきつつ、洞窟の中へと足を踏み入れた。


奥へ進むにつれ、空気が重くなり、冷たい風が吹き抜ける。そして、その最奥に到達した瞬間――


「……おいおい、マジでまだ残ってたのかよ」


そこにあったのは、かつてデミウルゴスが作った「試作品」の一つだった。巨大な岩のような体を持つゴーレムが、うっすらと輝く魔力の紋章を纏いながら目を覚ましたところだった。



---


失敗作との対峙


「これは……お前が作ったのか?」

リックが後ろから驚きの声を上げる。


「ああ、そうだよ。でも、こいつは未完成だったから、ここに捨てて放置してたんだ」


「捨てた……だと?」

リックが呆然とした表情を浮かべる中、ゴーレムがゆっくりと動き始めた。


「……侵入者……破壊する……」


ゴーレムが低い声で呟くと、その腕を振り上げ、洞窟の天井が揺れるような衝撃音を立てた。


「おいおい、本気かよ」

デミウルゴスは肩をすくめながら前に進み、ゴーレムに話しかける。


「お前、覚えてるか?俺が作ったんだよ」


だが、ゴーレムは答えず、再び腕を振り下ろしてきた。


「……なるほど。完全に暴走してるな」

デミウルゴスは小さく溜息をつき、仕方なく行動を開始した。



---


魔力を取り戻す


「お前ら、下がってろ。巻き込まれると面倒だ」

デミウルゴスは村の男たちを洞窟の外に避難させ、自分はゴーレムに向き直る。


「少しだけ力を使わせてもらうぞ」


彼は手をかざし、周囲に漂う魔力を引き寄せる。本来なら使うことを避けていたが、この状況では仕方がない。


「おい、ゴーレム君。お前の魔力、ちょっとだけ返してもらうぜ」


ゴーレムの体を覆う魔力の紋章が薄れ始める。それと同時に、ゴーレムの動きが鈍くなった。


「これで大人しくしてくれればいいんだけどな」


だが、ゴーレムは最後の力を振り絞るように、デミウルゴスに突進してきた。


「……だから面倒なんだよ、こういうのは!」


デミウルゴスは地面に魔法陣を描き、一気に魔力を解放した。眩い光が洞窟全体を包み込み、ゴーレムの体が徐々に崩れていく。


やがて、ゴーレムは完全に消え去り、静寂が訪れた。



---


村人たちの疑念


洞窟から戻ってきたデミウルゴスを、村人たちが不安そうに出迎えた。


「終わったのか?」

リックが尋ねると、デミウルゴスは軽く頷いた。


「ああ。ちょっと昔の失敗作が暴れただけだよ」


「失敗作……?」

村人たちはその言葉に困惑の色を浮かべる。


「まあ、気にするなって。もう片付けたし、これ以上問題は起きないはずだ」

デミウルゴスは適当に言い訳をしてその場を収めたが、村人たちの視線は以前とは少し違っていた。



---


新たな不安


その夜、デミウルゴスは一人、小屋の中で考え込んでいた。


(放置したものが他にもあったら、次はもっと大きな問題になるかもしれないな)


彼は自分の無責任さを改めて実感しながら、ため息をついた。


「まあ、俺に期待する方が悪いんだけどな」


彼の小屋の外では、満月が静かに輝いていた。だが、その光景とは裏腹に、次なる試練が近づいていることを彼はまだ知らなかった――。



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