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やる気のない創造主の俺が、下界墜ちしたので、のんびり暮らします  作者: のほほん


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第20話:暗号の真実

山岳遺跡を後にしたデミウルゴスたちは、ゼルクスが拾った古い本を調べるため、一旦安全な場所へと移動していた。彼らがたどり着いたのは山の中腹にある小さな洞窟だった。焚き火の明かりが洞窟内を照らす中、ゼルクスは本の中身を静かに読み進めていた。


「で、何が書いてあるんだ?」

デミウルゴスが焚き火をいじりながら軽く尋ねる。


「この本には、ローブの男たちが進めている計画の断片が記されている。だが、内容のほとんどが暗号化されていて、すぐには解読できない」

ゼルクスは本をめくりながら答えた。


リックが不満そうに口を挟む。

「それじゃあ、結局手掛かりがないってことかよ!あんな大変な思いしてこれを見つけたのに!」


「まあまあ、焦るなよ。どうせ解読するのはゼルクスだ。俺たちはのんびりしてればいい」

デミウルゴスは火を眺めながら肩をすくめた。


「のんびりしてる場合ですか!」

アリシアが声を上げると、ゼルクスが本を閉じて静かに言った。

「いくつかの部分は解読できた。この計画は『次元の裂け目』を開くことが目的だ」


デミウルゴスが少し表情を曇らせる。

「次元の裂け目……おいおい、本当にそれをやるつもりなのか?普通に考えたら、そんなことしたらこの世界が崩壊しかねないだろうが」


ゼルクスは淡々と答える。

「彼らはそれを分かった上で行動している。むしろ、この世界の崩壊を望んでいるのだろう」


「崩壊を望む?何でそんなことを……」

アリシアが不安そうに尋ねると、ゼルクスは静かに続けた。

「詳しい理由まではこの本には書かれていない。ただ、彼らが次に目指している場所については記されていた。それが北方の『終焉の塔』だ」


リックが眉をひそめる。

「終焉の塔?また大げさな名前だな……そこは一体どんな場所なんだ?」


「それは……」

デミウルゴスが言いかけて黙り、焚き火をじっと見つめた後、ゆっくり口を開いた。

「終焉の塔は俺がこの世界を作ったとき、非常用に設置した施設だ。万が一、世界そのものが暴走した場合にエネルギーを吸収して抑えるための装置が収められている」


アリシアが目を見開く。

「そんな場所が本当にあるんですか……?」


「あるさ。でも、あそこを触ると危険だ。間違えればエネルギーが暴走して世界全体が消し飛ぶ」

デミウルゴスは苦笑いを浮かべた。


「まさか……ローブの男たちはその塔を利用しようとしてるのか?」

リックが顔をしかめると、ゼルクスは頷いた。


「その可能性が高い。この本には、『終焉の塔の封印を解け』と明確に記されている。そして、塔が彼らの計画にとって重要な役割を果たすようだ」


「いやいや、ちょっと待て。俺が封印した施設を解くとか正気の沙汰じゃないだろう?」

デミウルゴスは呆れた顔で言った。


「だからこそ、彼らを止めなければならない」

ゼルクスは立ち上がり、真剣な表情で一行を見つめた。

「時間はあまり残されていない。すぐに北方の終焉の塔へ向かうべきだ」


「急げってか……本当に休む暇がないな」

デミウルゴスは立ち上がり、焚き火を蹴散らして消した。


「主様、大丈夫ですか?少しお疲れのように見えますが……」

ノクスが心配そうに尋ねると、デミウルゴスは小さく笑った。


「大丈夫だよ。いつも通り、面倒くさいけどやるだけさ」


「分かった!じゃあ、さっさと行こう!」

リックが元気よく剣を背中に背負い、先へ進もうとする。


アリシアは小声でデミウルゴスに近づき、囁いた。

「デミウルゴス様、本当にこのまま大丈夫なんですか……?私たちだけで……」


「心配するなよ」

デミウルゴスは彼女の肩を軽く叩きながら答えた。

「俺がいる限り、何とかなるさ。それが創造主の仕事だからな」


その言葉に、アリシアは少しだけ笑顔を見せた。

「そうですね……信じます!」


こうして一行は、次なる目的地「終焉の塔」を目指し、北方の地へと足を進めた。そこに待ち受けるものが何か、まだ誰も知らないまま――。


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